第862話 中島みゆきさんの「あの娘」を思い出した。

先日次男君と行った母校の大学祭、自分自身が学生だった頃はあまり「大学祭」を楽しんだ記憶がない。当時付き合っていた彼女(今の妻)が遊びに来たりはしていたが、それくらいしか記憶がない。そういえば、私と高校時代同じクラスで、一年先に入学していた友人とたまたま廊下ですれ違ったときに、彼女を連れていて、彼女が、私たちと同じクラスだったので、「え~っ!二人、付き合ってたの!?」とびっくりしたことは覚えている。


先日の大学祭のパンフレットを見ると、もう無くなってしまったようだが、私が学生のころはまだ「応援団」があり、男子はバンカラな詰襟の学ラン、女子はチアガールをしていたが、新入生男子が、校舎の入り口前の「応援団」のテント前で、大声で自己紹介をさせられ、たらふくお酒を飲まされて倒れていくのを見た記憶が残っている程度だ。


あの頃は、大学祭と言えど、圧倒的に男子学生の比率が高く、7:3の男女比率だったように記憶している。そういえば、オウム真理教が活動しているころ、麻原彰晃が、大学に来る、ということで、オウム真理教勧誘の女子(大体「勧誘」に駆り出されるのはかわいい女の子)につかまって、なんだかんだと話をしたことがあったと、今思い出した。


次男君と行った大学祭では、一つ驚いたことは大学祭、特に「屋台」を出しているところでは、男女比が1:1と、女性比率が非常に高くなっていた。私の通っていたころと比べると、一つは「大阪外国語大学」を合併したので女性比率が上がったことと、阪大付属の医療短大が「医学部 保健学科」となったことでこれまた女性比率が上がったこと、あるいはいわゆる「インカレサークル」が多くなっているのかもしれないと思った。


私が年を取ったのか、実際にそうだったのか、判断の難しいところであるが、大学祭で見かける女性たちは、なんとなく同じような姿かたちの印象を受けた。


黒髪のロングヘア―で、うりざね顔、華奢ないでたちで、清楚な雰囲気の服装をしている女性がとても多かったような印象を受けた。いかにも「男性のツボ」を突いているような女性が多いように感じた。悪く言えば「量産型」という言葉も頭に浮かんだのは事実であるが、現実問題として、そのような女性は男性に好まれる。実際に私も「クラクラ」したのが実際である。


私が小学生のころに流行した、中島みゆきさんの「あの娘」という曲、歌詞が


「優しい名前を付けた娘は 愛されやすいというけれど 私を愛してもらうには 百年かけてもまだ早い よくある名前を付けた娘は 忘られづらいというけれど 私を忘れてしまうには 一秒かけてもまだ多い」


というものであったが、その歌詞を思い出してしまった。


私がこれまで思いを寄せた人の中で、一人だけ、このようなタイプの人がいた。大学祭でそのような女性を見るたびに、彼女のことを思い出してしまった。嫌な人間関係の切れ方をしたので、彼女のことを思い出すと、ひどく胸が痛むのだが、それはさておき、女性側も「男性受け」を考えてそのように装っている人もいるのかもしれないなぁ、と思った次第である。

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