第836話 “Words Of Love”~from the album “Beatles For Sale”

このアルバムで、気に入っている曲の一つである。作曲者であるBuddy Hollyは有名な50年代のシンガーである。私が高校時代に上映された映画”Stand By Me”のサウンドトラックの1曲目に、彼の曲”Everyday”が入っている。ちなみにこのサウンドトラック、1950年代の名曲がたくさん入っていて、お気に入りのアルバムである。


“Buddy Holly & The Crickets”として、様々なヒット曲を発表した。”cricket”は「コオロギ」のことで、The Beatlesが“Beetle”(カブトムシ)からバンド名を取ったのも、彼のバンドに影響を受けたことが一つの理由だとも言われている(The Beatlesのバンドネームは、John Lennonがみた「燃えるパイ」に乗った男の予言の夢から来たとも言われており、Paul McCartneyは、そのエピソードにちなんで“The Flemming Pie”(燃えるパイ)というアルバムを作成している)。


残念なことにBuddy Holly&The Cricketsは、彼が23歳の時に飛行機の墜落で早逝してしまった。


ビートルズメンバーのBuddy Holly好きは有名で、特にPaul McCratneyは彼が好きすぎて、彼の曲の版権をすべて買い取っているほどである。


The Beatlesのすごいところは、ほとんどのカバー曲で、原曲よりもはるかにクォリティが高く、まるで彼らのオリジナル曲と遜色を取らない出来となっていることである。


この曲、”Words Of Love”はかなり原曲に忠実にカバーしているが、それでも、ジョンとポールのハーモニーの美しさは、原曲を超えるものである。ジョージのギターも、彼に対するリスペクトにあふれている。ギターソロの部分は、私自身が、高校時代にクラシックギターで練習をしたほどである。


今、YouTubeで容易にBuddy Hollyの原曲を聞くことができ、ポール個人がギター一本で弾き語りをしている動画も見ることができる。ポールの画像からは、彼へのリスペクトが溢れているが、それでも、このアルバムに入っているバージョンや、BBCでのLive演奏を聞くと、当時も同じ愛情で、しかも4人の思いがこもった演奏が聞けて、アイドルとして最盛期にあった、元気いっぱいのビートルズの姿が目に浮かんでくる。


いい曲である。

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