第821話 自らの中途半端な知識を反省

第819話「国は何を期待しているのだろうか??」で、本文中に「ビックマック指数」を用いた文章を書いた。その時点での私の理解は、「各国でのビックマック1個の価格を、経済指標の簡易的な指標の一つとして用いている」というものだった。定義としては謝ってはいなかったのだが、この「ビッグマック指数」の使い方を間違えていた。


コメントで、私の誤りを指摘してくださった方がおられ(晁衡さま、ありがとうございます)、アンチョコで申し訳ないが、Wikipediaで「ビックマック指数」を確認した。私の思っていた定義は間違ってはいなかったようだが、用い方としては、その国の名目上の「為替レート」と、「実質の貨幣価値」の乖離の程度を表す一つの指標として用いるもので、「『ビックマック指数』を国同士の経済力の比較に用いるのは誤りである」ときっちり注意されていた。私の文章は、まさしく「ビックマック指数」を国同士の経済力の比較で用いていたので、明らかな誤用であった。「生兵法は大怪我の基」という通りである。大変反省した。


正しい用い方をすると、アメリカのビックマックは5.69ドル、日本では480円である。ビックマックを用いた実質の貨幣価値は480/5.69=84.4円/ドル、ということになる。為替レートでは1ドルが現在約151円くらいなので、ビックマックを通してみると、今の為替レートはずいぶんと円安だ、と解釈するのが正しい使用法だそうだ。


もちろん、簡易な指数なので、厳密性に欠けるところは否めない。


ただ、私と同じような勘違いをしている人もいるようで、「各国のビックマック指数」ということで、「アメリカのビックマックの価格」を基準とした各国のビックマック指数を算出し、それをランク付けしているサイトがあった。


「生兵法は大怪我の基」、定義だけでなく適切な使い方もしっかり踏まえたうえで、「公開する文章」には用いなければならない、と強く反省した。

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