第601話 遅刻せえへんのだけ、えらいんやけど。

夏休み期間だった8月も過ぎ、9月に入って子供たちの学校も始まった。


長男君は生活リズムが「朝方」なので、夏休み期間中も「朝寝坊」をすることなく、ほぼ毎日、いつも通りの時間に起きて来て、朝食を食べて「ウダウダ」していた。次男君は、多分これが標準の「高校生」だと私は思っているが、朝は起こしても起きず、昼前くらいに起きて来て、朝昼ご飯(ブランチ?)を食べて、「ウダウダ」していた。


私も立派な「おっさん」なので、「長寝」をすると腰が痛くて困ること、いつも通りの時間に目が覚めるため、今日はお仕事休みの日であるが、いつもと同じように5:50に起床して、学校に行く子供たちと一緒に朝食を食べていた。


長男君はいつもと同じモード、次男君は夏休み中には起きることのなかった6:15頃に何とか起床して、「あぁ、朝、めっちゃしんどい!」と繰り返しながら朝の支度をしていた。


「あんた、生活リズムがずれてるんやで。目が覚めてても、身体は「寝ている」状態やねん」


と次男君に伝えた。私の言葉が足りなかったのは反省しているが、彼からは、


「何で?先週も遅刻せずに、ちゃんと朝起きて学校に行ったやん。夜も早めに寝てんで?それで『生活リズムがずれてる』って言われたら、たまらんわ」


と反論が返ってきた。


「あぁ、言葉が足りひんかったな。あんた、起こさへんかったら昼前まで寝てるやろ。そんな生活を夏休みの間続けてたやんか。だから、身体のリズムは「今の時間」は「寝てる時間」やねん。そこに無理やり起きているから、『しんどい』のはしゃあないねん。あんたが努力してない、って意味やないねん。そういう生活リズムが、「学校に行く」という生活リズムに戻るまでは、時間がかかるから、しばらくしんどいよ、って言うことやねん」


と返した。次男君は少し納得した表情で、「しんどい」と言いながら、朝食を食べて投稿していった。


夏休み中にも「生活リズムが崩れるから、朝はきっちり起きよう!学校が始まったらしんどいよ」と繰り返し注意していたのだが。


思春期に入るころから目立ってくる「起立性調節障害(OD)」。そう病名を付けるほどではないが、体内の日周リズムと、社会的に要求されている生活リズムとのずれが「強い朝の倦怠感」を生み出しているのは確かだろう。日周リズムのずれを補正する大きな手法の一つは、「朝に強い日光を浴びる」ことである。これで、体内の日周リズムはリセットされる、と言われている。次男君は自宅から駅までの間に、日光を浴びるチャンスはあるが、残念ながら今日は曇りだった。それに、もうすぐ秋分の日でもあり、これから「日光」は弱ってくる時期でもある。


う~ん、残念だ。まぁ、しばらく学校生活が続けば、徐々に体内の日周リズムはリセットされてくるだろう。それを期待して待つことにする。

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