第598話 あっという間に大流行。

世間ではCOVID-19の流行が時に話題に上る。定点観測での報告数も週に一度新聞で報道されるが、外来診療を行なっている者の実感としては、現在は「大流行」という印象である。


今日の外来も、発熱外来、飛び込み外来を含め、「COVID-19ではないか」と考えて検査した人は全員陽性であった。まさしく「風邪を見たらCOVID-19と思え」状態である。


地域でCOVID-19が流行すると、やはり当院のような地域密着型、最新の装備を備えていない医療機関では爆発的なクラスターが発生する。


先週1週間、お休みを頂いたが、あっという間にクラスターが広がったようである。医師、介護士(1フロア全滅らしい)、そして、患者さん。


本日、1週間ぶりの出勤となったが、「COVID-19」患者さんのためのスペースが飽和していて、もう、院内で新たに患者さんが発生しても、患者さんを隔離する場所がない、とのことだった。あるいは大きなクラスターがさらにできて、同性の患者さんが4~5人感染していただければ、大部屋一つを感染部屋とすることができるのだが(悪魔の提言)。


5類感染症になったからと言って、院内スタッフの感染防護策が何一つ変わっていないし、スタッフもきっちり感染防護策を順守している。それでこの体たらくである。


いかにCOVID-19の感染力が強いか、分かろうというものだ。


このまま何とか鎮静化してくれればいいのだが…。

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