第571話 やはり異常だよ。

私の実父は大の競馬好きで、私も小さいころから競馬場や場外馬券売り場(まだ「WINS」などというしゃれた名前はついていなかった)はなじみの深い場所だった。阪神競馬場、地方競馬の園田競馬場、梅田場外馬券売り場(今の「WINS梅田」)は記憶に残っているのだが、母の話を聞くと京都競馬場にも出かけていたようである。ただ、残念ながら、京都競馬場の記憶は全くない。実家から行くにしても、京都競馬場に行くのは不便なこと、小さいころから電車好きだった私が、普段乗らない「京阪電車」を覚えていないわけがないので、そこは父だけが行っていたのかもしれない。


父は競馬が好きだったが、私はギャンブル全般に興味がない。競馬も非常に深みのあるギャンブルではあるのだが、馬券の種類、馬の血統などなど、ややこしいことが多いことと、仕事そのものがギャンブル的スリルにあふれるものなので、仕事を離れたら、「ヒヤヒヤドキドキしたくない」というのが本音である。という事で私は競馬の門外漢であるとお話ししておく。


閑話休題。昨日のニュースで、現役の競走馬である「アスクビクターモア」が放牧先で熱中症・多臓器不全で亡くなったとのことだ。しかも、トレーニング中ではなく、「放牧中」とのことである。サラブレッドにかかわる人たちは、繊細な壊れ物を扱うように丁寧に、大切に馬を扱っている。なので、このことは、馬の管理に慣れた人でも予想できないほどの気候だった、という事なのだろう。


7月に入るころから日が照れば猛暑、雨が降れば数十年に一度の豪雨が繰り返されている。まともではない気候だと思う。


我が家では、「熱中症だから冷房をつけよう」と私が声をかける一方で、「冷房は電気代がもったいない」と妻が冷房をつけたがらない。仕事を終え、帰宅すると、リビングの温度計、湿度計がとんでもない数値を示している。「高齢者が冷房をつけない」、と仕事で悩み、「妻が冷房をつけない」と家で悩んでいる。

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