第556話 「ソバーキュリアス」?俺、最先端やん。

先日、どこかで読んだニュースだが、若い人たちの間で、「お酒は飲めるけど、あえて飲まない」という生活スタイルが広がってきている、とのことらしい。そういう生活スタイルのことを「ソバーキュリアス」と言うらしい(私が耳にしたことはないが)。


英語で「シラフ(お酒を飲んでいない状態、との意)」は”Sober”、それに好奇心を表す”Curious”がくっついてできた造語らしい。


以前から、私たちの世代では当たり前とされていた「飲みニケーション」は若い世代では好まれない、と報道されていたが、その延長線上にあるものだろう。


子供のころは誰もお酒を飲まないのに、いつから「晩酌」という習慣が身につくのだろうか?親の姿を見て、なのかなぁ、と思ったりしないではない。


これは私自身の勝手な思い込みだが、「人は30歳までの生活習慣を、その後も継続してしまう傾向が強い」と思っている。


「アルコール」という点で考えてみると、10代のころは継父と一緒にお酒を飲んでいたこともあったが、大学に進学し、医学部再入学までは自宅から大学に通学していたが、生活習慣が変わり、家族と一緒に食事が食べられなくなると、「晩酌」はしなくなった。貧しい家だったので、酒代もバカにならない。お酒を飲むと、特に深酒をすると次の日はしんどいので、結局お酒を飲みたい、とは思わなくなった。もちろん、友人たちに飲み会に誘われると、もちろん喜んで参加し、その時には、翌日が休日なら結構ベロベロになるまで飲んでいた。


医学部に進学し、実家を離れると、結構お金のない生活だったので、お酒にお金を割くのはもったいなかった。生活の糧を、結婚前の一人暮らしの時は「恩師からの奨学金」と「自分のバイト代」で賄っていたので、特に「恩師の奨学金」を「学業」と最小限の生活費以外に使うのは申し訳なかった。という事でやはりお酒を飲まない生活を過ごしていた。「お酒がない」からと言って、日々の生活に不満があるわけではなかった。よく冷えた「麦茶」があれば、大満足だった。結婚してからも、妻も普段はお酒を飲まないので、お酒を飲まない生活が普通だった。


その流れのまま、仕事を始めても、お酒は「飲み会」以外では飲まなかった。


「健康」という視点で考えるなら、「お酒」はたまに嗜む程度が適当である。もちろん、仕事もいつ呼び出しがあるかわからないので、結局50を超えるまで、「晩酌」が当たり前、という生活は送ってこなかった。


今、「ソバーキュリアス」という生き方が話題となっているが、私は昔からそうであったわけだ。う~ん、時代の最先端を走っていたんだなぁ、と勝手に思ったりしている。



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