第540話 シャンプー結膜炎

医学生の低学年時代、筋ジストロフィーの勉強会か何かに出席した時だったと記憶しているのだが(記憶があいまい)、テーブルを囲んで議論をする、というセッションだったのだろうか、たまたま隣に座っていた人に、


「保谷さん、薄毛について悩んでおられますか?(ドキッ!)市販のシャンプー、色々な添加物が入っているので、薄毛の人には良くないですよ。『せっけんシャンプー』がおすすめですよ」


と言われたことだけは心に深く残っていた。また実際に、シャンプー、リンスは、ドラッグストアで一番安かった「メリット」を使っていたのだが、実際にしばしば頭皮がかぶれたりしていたので、「これも何かの縁か」と思い、せっけんシャンプーとせっけんリンスを使い始めた。


少なくともそれから頭皮がかぶれることはなくなった。


なので、それ以来ずっと、せっけんシャンプーを使っているが、最近薄毛が進行しているものの、ここまで髪の毛が持ってくれているのは、せっけんシャンプーのおかげなのかどうなのか、そこまではわからない。


閑話休題。我が家ではせっけんシャンプーは「無印良品」で購入したシャンプー容器に入れ、ノズルを押さえるごとに定量で出てくるようにして使っている。


私はお風呂に入ると、基本的には「上」から洗うようにしている。まず顔と髪の毛、髪の毛はせっけんシャンプーだけだとゴワゴワになるので、「せっけんシャンプー用リンス」でアルカリを中和し、そのあと、身体を洗って湯船につかっている。「せっけんシャンプー」は実際問題「せっけん」なのでアルカリ性なのであろう。


普段は、せっけんシャンプーを手に取るときは、ノズルを、私と容器を結ぶ線に垂直になるように向けて、手のひらに押し出すようにしている。これなら勢いよくシャンプーが飛び出してきても、自分の身体にはかからないからである。


ところがたまたま昨日は、ノズルが私の方を向いていた。手を出して、シャンプーを取ろうとノズルをプッシュすると、勢いよくせっけんシャンプーがノズルから出て、しかも間の悪いことに私の手のひらに沿って跳ね上がり、見事に私の右目に着弾、となってしまった。


普段は顔と頭を同時に洗うので、メガネも外しており、顔中せっけんだらけの状態であった。シャンプーは目に沁みるし、頭も顔も泡だらけで、手も泡だらけなので、せっけんの泡を洗い流して、流水で目を洗うまでに少し時間がかかってしまった。アルカリ性のものが目に入るのは非常によろしくない。しばらく流水で右目を流し続けた。あれだけ流せば、アルカリ性の影響は出ないだろう、と思っているのだが、水道水で洗い続けたせいなのだろうか、昨日は一晩中、右目の違和感が続いていた。


今日も、眼脂はないものの、違和感は続いている。今朝出勤時に鏡をのぞいてみると、明らかに右目は充血している。シャンプーのアルカリ性が悪かったのか、流水で洗い続けたのが悪かったのかは不明だが、明らかに結膜炎を起こしている。こういう時にはステロイド点眼液を使うのだろうか?眼科医ではないのでよくわからない。


今もなんとなく右目がしょぼしょぼするなぁ、という感じは続いている。幸い視力には影響なさそうであるが。

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