第442話 ちょっと感動した話
妻が息子たちのために図書館から借りてきた本「あなたの人生がつまらないと思うんなら、それはあなた自身がつまらなくしてるんだぜ。」(ひすいこたろう著、ディスカバリー・トゥエンティワン社)、なんとなく手取ってみたが、とてもいい本だった。名言がたくさん載っており、それは著者のオリジナルの言葉だと思うのだが、仏教の教えと非常に相通じるところがあり、大いに共感した。
もちろん仏教書ではなく、様々な偉人の言葉や、民族に伝わる伝統的な言葉も引用して作られている本(深い背景を持っているからこそ、著者の言葉は重みがある)なのだが、記載されているネイティブ・アメリカンの言葉から二つ、心震えるものがあった。
一つは、こんな話であった。
二匹の狼が闘っている。
一匹は、「恐れ」「怒り」「嫉妬」「哀しみ」「欲」「傲慢」「自己憐憫」「罪悪感」「恨み」「劣等感」そして「エゴ」の象徴。
もう一匹は、「喜び」「平和」「愛」「希望」「分かち合い」「安らかさ」「謙虚」「親切」「友情」「共感」「寛大さ」「心理」「思いやり」そして「信頼」の象徴
1人の子供がおじいさんに尋ねた。
“Which wolf will win?”(どちらの狼が勝つの?)
おじいさんは答えた
“The one you feed.”(君が育てる方だよ)
という話。
もう一つの言葉は「どのようなことも7世代先まで考えなければならない」という言葉である。
かつてのネイティブ・アメリカンの人たちは、木を1本切るためにも、7世代先のことを考えて議論し、どの木を切るのがベストか、を決めていたという事である。
「悪貨は良貨を駆逐する」と言えば言い過ぎかもしれないが、上記のエピソードを聞いて、ネイティブ・インディアンはとても豊かで智慧のある文化をもっていたのだなぁ、と感銘を受けた。
MBAのカリキュラムがどのようになっているのか知らないが、必修科目の中に、文化的側面から見た歴史学、文化学をぜひとも入れてほしいと思うものである。
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