彼女が浮気したので復讐します

彼女が浮気したので復讐します

作者 朝霧 紅魔

https://kakuyomu.jp/works/16816927859668688534


 人生初の彼女に浮気されたので初恋だった幼馴染とつき合って復讐を果たし、幼馴染と結ばれる物語。


 文章の書き方については目をつむるし気にしない。


 人生初の恋人に人生初の浮気をされ、しかも、初恋で幼馴染と人生初の復讐をして初恋の子と結ばれるという恋愛要素を詰め込んだ作品。

 人はこうして、大人になっていくのかしらん。

 

 主人公は男子学生の朝川悠、一人称俺で書かれた文体。自分語りで起きていることが淡々と綴られ、脚本のような印象をおぼえる。

 ラストは綾瀬美波の一人称私で書かれ、彼女の後悔の告白が綴られている。


 女性神話の中心軌道で書かれている。

 主人公は、幼馴染の坂川朱莉が初恋の相手だが、完璧美少女すぎて中学時にその恋を封印、現在は人生初の彼女である綾瀬美波とつきあっている。

 学校の補習がおわって一人で帰宅する主人公は、公園でサッカー部キャプテンの浅野蓮と彼女がキスをしている現場を目撃する。

 帰宅してふさぎ込んでいると、幼馴染の坂川朱莉が部屋に入ってくる。証拠の現場写真を見せて説明すると復讐することを幼馴染に勧められる。でも、まずは彼女と話して確かめたいと答える。

 翌日、彼女を家の前に読んで問いただす。浮気を認めたので恋人を解消。幼馴染の勧めで「復讐したい」と答える主人公。

「どうせあの男は他の女にも手を出す、あの子は今は仲がいいみたいだけど、すぐに捨てられるよ、そこで多分あの子はゆうによりを戻そうとか言ってくるに違いない、そこで盛大に振ってやったらいいのよ」と幼馴染の勧めから、初恋相手と付き合うこととなる。

 校内でいちゃつく二人だが進展が見られない。そこで、主人公のヘアスタイルを変えてカッコよくする。

 元カノがヨリを戻したいといってきたので、主人公は承諾。

 一カ月付き合って部屋に招き、彼女の目で幼馴染とキスするのを見せつけ、復讐を果たす。

 二人はそのまま付き合い、後に結婚。

 二人は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。


 親公認で仲のいい幼馴染だけど、出来が違いすぎて初恋を諦めっとある。

 それでも人生初の彼女を作り、彼女のことも好きだったとある。

おまけに「ゆうってばずっと好き好き言ってたじゃん」と書かれてあるとおり、主人公はいろいろな話を幼馴染にしていると思われる。

 ひょっとすると、幼馴染の坂川朱莉は主人公のことをはじめから好きだったと推察する。

 なぜならば、幼馴染の彼女は「完璧美少女」だから。

 見た目や成績の優秀さはもちろん、策士としても完璧だと思われる。

 浮気現場を目撃して凹んでいる主人公に会いに来るタイミングといい、「ゆうは復讐がしたいと思わないの?」と復讐を勧め、美波と話をしているところに姿を現し、「どう? 復讐したい?」と主人公にきいて復讐をすると決めさせ「ふふっ」と不敵に笑って「じゃあ、私たち付き合おっか」といい放つのも、タイミングが良すぎる。

 まるで彼女の手のひらで物事が進んでいくかのよう。

 はじめから坂川朱莉は、主人公と恋人になろうと考えていたとしか思えない。

 サッカー部キャプテンは坂川朱莉にも言い寄っていたらしいが、無視してたらいなくなったとあるけど、朱莉はさり気なく彼を美波に興味を向けさせたとも邪推できる。

 浮気現場を目撃するのも、幼馴染が仕組んだのではと思えてならない。

 主人公が帰宅するルートにある公園で、わざわざ二人がキスをするのだ。あとで美波は主人公の家にも来てるので、そんなところでキスしたら見られるかもしれないと思うだろう。

 おなじクラスだから、主人公が補習を受けるのをしっていたはず。しっていて、彼の帰宅ルートにある公園を選ぶとはおもえない。

 だとすると、サッカー部キャプテンの彼がその公園を指定した可能性が考えられる。彼にとってはお決まりの場所かもしれない。


 理由はどうあれ、好きな人といちゃいちゃし、昼食を食べさせあうこともする。復讐のために、髪を切ってカッコよくするのも、表向きは復讐のためであり、かっこよくなって他の女子に注目を浴びるる存在になってほしくないだろうけど、本音としては好きな人がカッコよくあってほしいと思うものだろう。

 

 主人公の復讐劇にみえて、本当は幼馴染の略奪劇ではないかしらん。でも、主人公としては初恋がかなったわけだし、めでたしめでたしである。


「金髪で、耳にはピアスも開け、顔立ちは整っており背も高く、誰が見てもイケメンだ。と言えるほどの男と、俺の彼女、綾瀬美波が今まさにキスをしようとしていた」現場を目撃し、その後二人は暑い接吻をする。

 その現場をスマホで写真を撮る。

 その写真を後日、本人の美波に見せて確かめさせるとき「やっぱりみなみだよな、これ」「このピアスは? 特注の物だって言ってただろ?」とある。

 ピアスをしていたのは、先輩である。

 読者には美波がピアスをしていたかはまったくわからない。

 わからないけど主人公には見えているので、以前彼女からきいてつけているピアスは特注だから、同じものをつけている女子はいないため、彼女を示す証拠だというのだ。

 類は友を呼ぶではないけれども、ピアスをしている同士だからくっついたのかもしれない。

 ちょっとした出来心で浮気をしてしまった彼女が好きになった先輩の浅野蓮もまた、他の女に手を出す浮気症の男として書かれている。

 今回のことを契機に、浮気をせず、新たな恋に慢心していって邁進していくことを願うばかりである。

 

 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る