本当の自分はどこ?
中筒ユリナ
第1話 毎日が私でないかも?
私は、りょう。
実は、私、人としてそっちの世界に生れるはずだったんだよね。
だけど、事情があって生まれる事ができなかったの。
言わばそちらで言う、「水子」って言うみたい。
ある時、私、神様から「もしも生まれていたら、どんな感じだったのか?」と言われてね、それを私の希望も入れながら、じゃぁ、書いてみよう!ってなったわけ。
こちらから、生まれた人について見える事を書けるだけ書くからね。
では、りょうちゃんの物語のはじまり、はじまり〜
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りょう「マーマー!早く早く!遅れちゃうよ!」
うちのママは本当に朝起きるのが苦手だからね、いっつも、りょうちゃんが起こしてあげてるの。
パパはね、朝、はやーくお仕事行ってるからね、りょうちゃんが起きてパパに会えたらラッキー💞
パパは先生してて、毎日毎日、お仕事の準備とか、、、よくわかんないけど、大変みたい。夜も遅いし、あんまり会えないんだよね。
りょう「マーマ!はやく!りょうちゃん行ってくるからね!」
私は、まだ起きたてのママにそう言うと、学校へ、レッツゴー!
あ、私、小学生ね。
学校の門に行くと先生達がいる。
りょう「おはようございます!」
先生「おはよう。」
軽くご挨拶して、教室にいくと、友達が次々と「おはよう、りょうちゃん!」って来てくれる。
でも、この時の実際は、見えないけど、生まれて来れなかった子達や、中にはおじいちゃん、おばあちゃんやら、沢山いるんだよ。
教室はね、担任の先生とクラスの友達だけど、実は、毎日が参観日みたいになってるの。
おじいちゃん同士他愛もない会話してたり、仲良しなら、
「いつも、うちの子がお世話になります」とかってご挨拶してるんだもん。
あ、そう言えば、この前ママがご近所さんに軽くご挨拶したら、後ろにいた綺麗な女の人がペコリって頭を下げてたなぁ。
神「それはね、その方の古い御先祖様ではないかな。」
りょう「御先祖様?御先祖様はいつも後ろにいるの?」
神「御先祖様の中には後ろにつかれて、その方を導いているんだよ。」
りょうは「ふーん」と言い、その時を思いだした。
さぁ、給食の時間だ。
りょうは、運ばれてきたそれぞれの献立を見てすっごく、美味しそうな表情をしている。
りょう「うわぁ〜!美味しそう!」
りょうはある献立のおかずに目が行く。かなり釘付けになっていた。
りょう「これ!すんごく食べたい!」
この時の私ね、実は私の気持ちとは違うんだよ。
私に誰かが、「美味そう〜!」って食べたいって、思っている方がいるんだよね!神様!
神「そうだね。皆は気が付かないけど、意外と自分が食べたいと思っていて、食べれている事は少ないかもしれないね。」
りょう「じゃぁ、嫌いな食べ物は?食べたい!ってならないの?」
神「それだといいよね。食べれるようになるから。だけど、りょうちゃんが絶対に口に合わない物は食べられないんだよ。なぜなら、りょうちゃん自身がかなり抵抗して、食べれないんだ。」
ここでも、りょうは「ふーん」と不思議なようだ。
さて、下校になり、友達と帰っていたら、途中にりょうの母が迎えに来ていた。どうやら、買い物に一緒に行くつもりらしい。
友達と別れた後母親と手を繋ぎ、歩く。川沿いの土手を。。。
りょう「ママ!何を買うの?」
母「今日は、お兄ちゃん達のよく食べる物にしようかしら?」
りょう「お兄ちゃん達は何がいいかなぁ。」
こんな会話しながら歩いていると川沿いに男性が座っている
神「この時、りょうと何かの波長が合うと、もしくは母の方の波長がその男性と合うと、恐らくはすーっと側にやってきて、一緒についてきたりする。」
りょう「え?それって、、、悪い霊?」
神「悪いというより、成仏しようとしない、まだまだ、この世に未練があり、いつまでも残る魂達なんだよ。本当は寂しいんだよね。」
こんな霊についてこられ、付きまとわれると、様々な負のエネルギーを呼び寄せる事になるんだ。
言わば、「運が悪くなる」というか、不運に見舞われたりする。。。
スーパーにつくと、品物がどっさりだ。ここでも、ほらっ、りょうに重なる様に品物を物色している。
りょう「ママー、これ食べたい!買ってもいい?」
とまぁ、こんな感じに知らず知らず食べたいとなり、買わされていたり。。。
実際に重なっていた霊が離れ、買った商品をみても、全く違う物を口にしていたり。。。こんな事はざらなんだ。
さぁ、家に帰ると兄達がお出迎え。
買ってきたおやつを少し食べてくつろぐ。
りょう「パパは遅いのかな?」
兄「今日も遅いんじゃないかな。」
りょうはちょっと寂しそうだ。
兄はりょうに「はい、あげる!」とお気に入りのチョコレートをくれた。
母「ちょっと、もう少しでご飯よ!後にしなさいよ。」
兄と顔を、見合わせてニコニコなりょうだった。
夜遅くに、父親が帰ってきた。
その頃にはりょうはスヤスヤだ。。。
父は中々会えない我が子達を見に寝室へ。
眠る我が子一人一人に触れる。
この子達の為にと毎日勇気と、元気をもらうのだった。。。
✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣
りょう「神様!これは、りょうちゃんの一日の事を書いたんだよね。」
神「そうだよ。」
りょう「物語じゃなくて、日記だね!」
神は静かにうなずいた。。
どうだった?一日の様子だけだけど、
他にも沢山あるんだよね。
一体、自分でいられる時間はあるのかな?いつも、誰かと一緒なんだよね。
神様からのプレゼントなら、手にする本だったり、ペットなどの動物だったり、いろんな出来事や、物が来たりね、皆は、一人でいてもひとりじゃなくて。
もしかしたら、今食べてるおやつ、
誰かと一緒に食べてるかもしれないよ。
これぞ、日常生活でのスピリチュアル
なのかも!、、、と、りょうちゃんは思います!
おしまい🌟🌟🌟
本当の自分はどこ? 中筒ユリナ @ariosu-siva
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