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「残念。今日はこの後、カラオケ行く予定なんだ。お前も来る?」
「いや、俺はパスで」
あまり、人と集まってワイワイするのは、好きじゃない。
「だと思った。だからさ、俺の代わりに行ってきて欲しいんだよ。例の古民家に」
「はぁ?やだよ。和樹が行ってくればいいじゃん。また、別の日に雨が降った時とか」
「そんなの、次、何時雨が降るかなんて分からないだろ。それにお前だって知ってるだろうが。ただ雨が降れば良い、って訳じゃない事」
彼の言う通り、噂によれば、雨は雨でも、午後四時過ぎに降る雨の時でないと、例の古民家は開かないらしい。
そして、噂の、売春をやっているらしい彼女と会えるのも、その、午後四時過ぎに降る雨の時だけ、という事だ。
「だからって、俺が行くことないだろ」
「…実はさ、以前、丁度条件に合う雨が降った時に、何人か連れて、その古民家行ってきたんだよ」
「それで?」
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