獣とそれ

金熊

第1話

 終末の獣が瞼を閉じようとしたときに、突如としては現れた。


 眼前に現れたを餓えた獣は食べた。


 眠りにつくはずの獣は、眠りにつくことなく夢中になってを食べ続けた。


 を食べ続ける獣はふとした瞬間自分がことにきがついた。時が来るまで眠り続けるはずの獣が起きれていることはのだ。


【この細長い物体を食べているからか?】

 我が身を焦がすような餓えもを食べたあとは安らいだ。


【何故これはいくら食べてもなくならない】

 獣が疑問におもいながら食べるのをやめ、を観察していると、は何事もなかったかのように再生していった。


【???なんなのだこれは???】

 獣は思わず後退った


【…だが、これがあれば起きていられるのか?そもそも?】

 獣は永き眠りにつき、起きたと同時に全てを喰らう終末の獣。

 獣に思考などなく、餓えに突き動かされ世界を喰らいつくすまで止まらない。それが終末の獣のすべて。


【これもあの細長いものを食べた影響なのか?】


【なんにせよあの細長いものが何時でも食べらるようになれば、起きていられるはずだ】


 獣はを咥え、歩き出した。




 本来ならば何もない閉ざされた場所で眠り続ける


 入れるはずのない閉ざされた場所に突如として現れた謎の


 全ての始まりは誰にも知られていない閉ざされた場所で始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

獣とそれ 金熊 @kinhamu3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ