ある意識のモノローグ

 誰かがなんとかしてくれる。過去のワタシはそう信じていた。その過信と妄信の所為で、ワタシはワタシの運命を知る事が出来なかった。下手をすれば完全に萎縮して誰かに運命の手綱を渡し、安穏とした暗闇に紛れて人生が終わるのを待っていた事だろう。


 このモノローグは大したものでもないし脈略もない、付箋にもならない見てくれが少し鼻につく広告の裏に書いたメモだと思ってくれていい。その事を忘れないで欲しい。小さな嘘と真実が拡大解釈されたのがこの異かいの國の概念と価値観だ。


 ワタシはこの世界に遺された意識の残滓でしかないし、断片的な意味と理由しかないただの戯言だと覚えておいてくれ。


 この異かいの國は一見無秩序に見えてとても大きな願いによって成り立っている。小さな願いの集積と偏執的な慈愛によって成り立っている。


 その累積と蓄積が拡大解釈された世界観であっても、ワタシはその視点で観測するしかないのだ...とても、そうとても切ない。


 だからこのモノローグは、且つてなにかであった存在の残滓でしかなく、他愛もない独白でしかない。


 

 

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