A子
「今回紹介する作品はこちら! 『心的外傷」〜トラウマ〜 だ!」
Bくん
「トラウマですか。診療系小説ですか?」
A子
「いや実は能力系なんだ。そして、そことトラウマが直接的に関係してるんだ」
Bくん
「というと?」
A子
「この作品の中では、強いトラウマを抱えた人間が、それに関連した能力を得るんだ」
「なるほど。でもそれって結構辛くないですか? 使うたびにトラウマが呼び起こされるんですよね」
A子
「そう。ゆえに使用しない人も多いらしい。
この設定の面白いところは、能力=その人のバックボーンになっているということ。
簡単にいえば、炎を使う能力であれば、その人には炎に関する何かしらのトラウマがあるということになる。
つまり、能力の説明だけで、なんとなくキャラクター性が分かるんだよ」
Bくん
「なるほど、確かに分かりやすいかもですね」
「しかし、逆に能力を聞いてもよく分からないものもある。
例えば実際に登場するものなんだけど、「Chocolate cake」っていうのがある。この能力は何だと思う?」
Bくん
「っえ、ケーキのトラウマですか? ちょっと思いつかないですね」
A子
「能力は甘い匂いを出すというものなんだけど、トラウマ自体はまだ判明していないんだ。
でも気になるよね? この人はどんなトラウマがあったのか。
そうするとそのキャラクターに注目してしまうんだ」
Bくん
「なんか先輩の言いたいことが分かりました。
トラウマから来る能力なので、それだけでキャラクターの掘り下げや謎が伝わるってことですね!」
A子
「そういうこと! 能力は複雑すぎると覚えにくいし、シンプル過ぎると味気ない。
だけど、この作品はそこを上手くカバーしている。だから、素晴らしい設定なんだよ!」
Bくん
「トラウマと異能力、この組み合わせって面白いですね」
A子
「そう、だからすぐに読みたまえ! まだ始まったばかりで、追いつきやすいから!!」
Bくん
「ちょ、ちょっと先輩、強引ですよ。他にも色々紹介されてるから、時間がないんですよ」
A子
「いいから読め! 睡眠時間削ってでも読みなさい!」
「強引すぎますよ、先輩!(はぁ、読書がトラウマにならないといいけど)
おわり