父 天に召喚されました

「後宮の月恋歌 山の民(雲嵐)編」を書いて、一応? 10万字になるのでせっせと投稿していたころ、父の体調が悪くなってきました。



 家族構成:父と同居(姉・兄)、隣町に住んでいる桃子(夫・娘小6)



 さかのぼること、十二年前。


 定年退職後、旅行に行ったり得意料理を家族や友人にふるまったり、コーラスクラブに入って余生を謳歌していた父でしたが、父方は短命で脳卒中家系です。


 遺伝なのか、やっぱり父も脳梗塞になり、でも奇跡的にほとんど後遺症もなく復活しました。週二日、デイサービスに通いながら、時々、同級生と旅行に行ったり、孫と遊び楽しく過ごしていました。


 その数年後、散歩中に倒れ、近所の方に助けられた時も不死鳥の如くよみがえり、元気に復活。しかし少し忘れっぽくなって、糖尿病の薬をのみ忘れてきたなー。なんて姉と話していたら。


 前回、去年の桜咲く、四月頃にエッセイで書いた


「父が入院」

 https://kakuyomu.jp/works/16817139555463165678/episodes/16817330655692354088


 その時にうっすら気づいていました。


 やっぱり、あの時が寿命だったのか……。兄はそうでもないけど、わたしや姉は、もう少しがんばれば、なんとかなるんじゃないかと思っていました。


 市民病院を退院して~リハビリ病院に転院。要介護4になったので、病院&リハビリ付きの老人ホームに入ってもらいました。そこでリハビリしながら歩けるようになって元気になってきました。


 しかし、お世話している施設の方には分かるのか、約二ケ月前に「大きな病院に連れて行って検査してください」と言われ、姉といっしょに父と市民病院に行く。


 心房細動で、心臓が弱っている。

 手術する体力がない。


 姉とどうしようかと考えながらも答えは出ず。施設に戻りしばらくして父がコロナになり、治ってからも徐々に食事も少ししか食べなくなってリハビリもさぼって寝込んだり……。それでもまた「歩けるようになりました」と報告があったので、なんだかんだ、大丈夫だろうと姉とわたしは漠然と思っていました。


 朝、施設から「朝、お声をかけたのですが、意識がないです」と姉に連絡がはいったのです。


 夫・娘(小6)を連れて飛んで行ったら、もう意識はなし。個室だったので、家族だけにしてもらえました。


 意識が混濁していて変わり果てたじいじの姿に、娘が動揺するかと思ったけど、娘は平気な様子。


「ヤッホー。○○だよー」


 と明るく声をかける。突然「じいじ、暇だから歌うね」と言い出し小学校の卒業式ソング「旅立ちの日に」の替え歌バージョンを歌い出す娘。学校で流行っているらしいです。


 ピーマンわかめ味のポッキ~♬ 飛び納豆苦しいしいたけ~♪ パズル破壊チータラ信じてゴミ拾いゴミ拾い大トロに~~~♪



 ……妙ちくりんな歌詞だな(; ・`д・´)💦 なぜ今それを⁉ しんみりしていたのに笑ってしまった。


 すると父が意識を取り戻し、パチパチとアイコンタクトできるように。表情も作れないし、声も出ないけど、穏やかな顔。笑っている気がした……。父は奇跡の男。もしかして、持ち直すのかも……。



 わたしたちが家に帰ってから、静かに息を引き取りました。



 亡き母は心臓弁膜症でした。心臓発作で倒れ、搬送先の病院でたくさんの器具をつけられ、麻酔で眠らされ三日後亡くなる。痛々しかった。苦悶の表情だったのが心残りでした。


 父はなにもつけず、眠るように安らかに亡くなりました。父は学生時代コーラス部だったので、歌は大好き。かわいい孫の妙ちくりんな卒業ソングで人生終わるのも、父らしくてよかったのかも(*^-^*)


 葬儀を終えて父方の親戚で集まったのですが、「短命家系にしては長生きした方だよね」って褒められていた( *´艸`)


 穏やかに、父を見送ることができたのは、施設の方たちです。介護士・ヘルパー・ケアマネさん、お世話していただき、相談に乗っていただいて大変感謝しています。父は亡くなる数日前まで、補助してもらいながらもトイレにも行けていたそうです。介護職員さん、すごいですね⤴️⤴️


 八人兄弟の末っ子。弟気質の甘えん坊。せっかちでいろいろやらかした父。どこか憎めなくてついつい甘やかしてしまった(;''∀'')💦

 いつかエッセイで書きたいと思います✨


 父の最期をお読みいただきありがとうございました✨


 落ち着いたらゆるゆると、カクヨムにおじゃましますね\(^o^)/

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