2話 ひとり

私は一人で行動するのが苦手である。


クラス、という箱の中で孤立することは、

私個人の考えだけれど、哀れな自分を見せびらかしてるようなものだと思うから。


だって、みんな上手な人間関係が築けているのに1人だけそれが上手くできてないって

馬鹿にされるしかないじゃないか。


今までの小学校、中学校では1人でいても守ってくれる人がいたし一緒に行動してくれる人達が必ず居た。

それは、昔から一緒にいたから。


でも、1から人間関係を築かなくてはいけない高校で、

私はそれが上手く出来なかった。


普通にクラスの人とは笑って会話ができる。

宿泊行事でおちゃらける事もできた。


けど、一緒に行動する関係性ではない。


頑張って無理しながらでも輪の中に入った方がいいのかもしれない。

多分そうすれば1番安泰な所にいられる。


でもやっぱり私は自己中な人間だし、つまらなかったりしたら顔に出てしまうから


無理して人と一緒にいることはしたくない。


自分も他人も嫌いになるようなことはしたくないから。

これは勝手なエゴだし自分から行動しないと分からない、と思う人もいると思う。


けどやっぱり、中学であまり好きではない人達と行動した時に感じてやってしまった失敗を繰り返したくないという感情が勝ってしまう。



クラスの子たちは本当に偉いなって思う。

自分を繕ったり無理してでも人に合わせようって頑張れるのだから。

それを諦めてしまう私は、どう考えても自己中なんだなあ笑



今日、私は大勢の人達が帰る時間帯に帰ってしまって本当に消えたくなる思いをした。


私は1人で帰っているけど、前、後ろ、横の人達は集団で帰っている。

なんか、それがすごく惨めに思えてしまって。

1人寂しく帰ってて可哀想とか思われてるのかな、とか

視界に入るだけで目障りかな、とか


被害妄想がどんどん膨らんで

その下校中だけで何回きまずい消えたいって思ったことか。


こういう自分が嫌い。

被害妄想、自意識過剰の度が過ぎている。


登下校で唯一自分が好きになれる瞬間があるとしたら、

イヤホンをして好きな曲を聞いている時だけ。


1人で浸っている自分ですら気持ち悪く思える。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私は少々高校生活に夢を見すぎたのかもしれない。 かめれおん @yuki____u

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ