隠し砦の三悪人という古典にインスパイアされたのだろうか。文章が全体的に巧みで読ませる。三人の「悪人」、薄鈍、傷物、宿六のキャラが良い味で、彼らがなにを狙っているのかが気になる。全体的に少しの無計画と少しの矛盾がリアリティにつながっていて、説得力がある。個人的には、せっかくの世界観にファンタジー要素がやや安易に入っていてもったいなく感じた。「魔術なし」でこの話が読みたかった。まあとにかく、読み続けて損はない、骨太の作品であることは間違いない!。