あとがき

一通りの恐怖譚を聴き終えて、筆者は満足していた。

思っていた以上の手応えを感じていたからだ。


ふとニュースサイトに目を向けるとT市で祭りが開催されている記事を見つけた。

楽しそうに踊る市民の後ろに巨大な毛むくじゃらの化け物が一緒に踊っていた。

思わず、ふふと笑みが溢れる。

おそらく自分は既にT市の魔性に取り憑かれているのだろう。

周りの人間に見せても何も見えまい。

きっとこの企画は上手くいく、そしてT市は首都圏有数のホラースポットとして末長く愛されるだろう。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

T市であった怖い話 @mrmshi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ