4-5 これからのこと
事態が落ち着いた後、三人は今後のことを話し合った。
「
「あなたの願いなら、従うよ」
とにかく、
できることなら、あまり知られなくないし、
これまで
「辛いかもしれないけど、ふたりとも少しずつでいいから昔のことを教えてくれる?」
「承知した」
「うん、わかった。あ、でもいいのかな~。言えないこともあるかも?」
「別にやましいことはひとつもないが?」
全く動じることなく
「俺は、自分が
「
「兄上は味方にしておいた方が間違いないと思うが、」
余裕がなかった
「うん、
「それがいいだろう、」
いつも喧嘩ばかりだが、いつだって最後は自分に譲ってくれたり、ひとつしかない菓子なら、半分に分けた時に必ず大きい方を自分にくれるような義兄なのだ。
「どうでもいいが、そろそろ戻った方がいいのでは? それこそ色々詮索されてしまうだろう。話し合いならどこでもできるのだから、いつまでもこんな所にいないで、早く顔を見せてやった方がいいと思うが、」
ひと区切りついた所で、
「
こいつ······と
「
「いいんです、
しゅんと落ち込むそぶりを見せる
「では、帰ろう、」
「うん! 帰ろうっ」
そこにはもう、涙はなく、いつもの明るい笑顔が花咲く。
「ちょっと待て。なぜお前は出て行かないんだ?」
「だって、俺は、ほら、特級の妖鬼だから」
「特級の妖鬼が
「それは褒めてるの? それとも貶してる?」
「
「別に、今まで通りだよ。
ずっと遠くで見守っていたが、もう、姿を隠すこともない。けれども、あくまで自分は妖鬼という分類をされており、これから先も訂正する気もない。
あのふたりだけが解っていれば、それでいい。
「ただ、気になることはいくつかある。まだ、確証はないけどね」
言って、
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