第三章 氷楔
3-1 碧水
行き先は裏手に聳える霊山にある玄武堂で、宝玉を祭壇に戻し、封印するのが目的だった。
だがそうなるともうひとつの疑問が浮かぶ。それらを封じていた
最奥は湧き水で満たされており、洞穴の青白い光が反射しているのか、水の色も青緑色の不思議な色合いを浮かべている。
底が見えるくらいの透明さはこの堂の神聖さを物語っており、その中心にある祭壇まで続く道は等間隔に並べられた四つの岩の上を歩く必要があった。
祭壇の上に宝玉がぴったりとはまるように造られた白い磁器の宝玉台があり、
洞穴の底から湧いている水の音だけが静寂の中響き渡り、祭壇から戻って来た宗主の前に
「
ふたりは各々頷く。三人は洞穴の外に出ると、重い扉を閉める。宗主である
宗主を挟んで横に並んだ
「これで当面は心配いらないだろう。さあ、邸に戻ろう」
三人は霊山を後にした。
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