図書館を味方につけよう(=敵に回すな!)
第2話 有名になりたければ、本を配ればいい。
これは、元国立大学助教授で小説家の森博嗣氏の著作で書かれていた言葉。
本を書いて有名になりたいのであれば、周囲に本を配ればいい。
本を配ること。
それはまあ、ビラを撒く様な感じってことになるわけではあるが、それによって、名前も知れ、浸透もしなくはないってことね。
もちろん私は、作品を少しでも多く出して、世の中に問いたいと思っているのであり、ただただ本を書いて有名になりたいと思っているわけじゃないよ。
だけど、この言葉、確かに、2年前に小説として初めての出版をすることとなった私にとっては、いいヒントになったことも、間違いない。
その時点で寄贈を始めていたとは思うが、ああ、それなら、この手法は、少なくとも私にとっては、間違った方向性ではない、という確信が得られたからね。
単に知人に配るだけなら、読まれるかどうかもわからない。しかし、図書館という場所に照準を合わせて「寄贈」と銘打って「配る」となれば、状況は変わってくる。
これなら、単に捨てられたり古本に回されたりというのではなく、図書館にもよるけど、それなりの割合で蔵書として所蔵してもらえる。さすれば、図書館に来て手に取る人も出てくるだろうし、それがきっかけで、読者になってくださる人もいる。
ネット上の、例えばこのカクヨムなんかのサイトや、アメブロ、フェイスブックやツイッターなどのいわゆるSNSなんかを通して知ってもらうことも大事だが、そういうリアル世界で知ってもらうことも、ネット環境と縁の薄い人たち相手の対策としては、決して、悪くない。
そういうわけで、まずは、地元の岡山県内、そして近県、さらには作品の舞台となる地、もう一つ、15年前に出した本を置いてくださっている図書館にも、こういう活動を始めたという「営業」になっていくから、いずれ図書館でも購入してもらえる可能性がないわけじゃない。
それに気づいたのは、1作目が出版されて2カ月近く経った頃でした。
それから、この「寄贈」という手法を、営業の主軸に置いておるのです。
他にも、その周辺の何か効果的な方法はないかと、いろいろ、考えてはいるけど、やっぱり、現段階ではこの「寄贈」を営業活動の軸にして、自分の活動内容の浸透を図っていかねば、ってことよ。
すぐにすぐ、金になるわけじゃない。
それを言うなら、持出しばかりってことになる。
だけど、やらなきゃいけない。
そして、やればやっただけ、形を変えてそれが財産になっていくのです。
だから、図書館には遠方の場合や時間のない場合こそレターパックで送付する手法をとっているものの、近場などの場合は、必ず出向いて、寄贈するようにしている。
そうすることで、自分の顔を打って行くということもできるし、そこで鉄道などの公共交通機関を使っていけば、一種の「旅行記」の仕入れもできるというわけね。
実は私、旅行記も書きたいと思っているクチだから、営業の一環として、取材ができるという、まさに、一石二鳥の効果があるってわけや。
やらん手は、ないよ。
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