第178話「勝手に進むはなし」
「11月の中旬から下旬にかけて観れる流星群です。ぜひ天文部で観測しにいきましょう!」
と、テンション高めの三永瀬蒼。
どうやら天文部の活動として、しし座流星群を観たいそうです。
「これと言った活動もしてないし、いいんじゃないかしら」
と、夕凪先生が。
そして隣にいた岩船先生が、おもむろに部室にあるホワイトボードに手を伸ばす。
「いいかお前ら、しし座流星群ってのは11月に見れる流星群のことだ。極大日は18日の昼間。1時間に20個前後が観られると予測する」
と、軽く解説。
この人はたまたま部室にやって来ただけと思われるが、どうして咄嗟にそんな情報が頭から出てくるんですかね。
あれですか、もう覚えちゃったぜって感じなんですかね?
「極大日が18日の昼間だけど、観測するのは18日深夜でいいと思う」
と、蒼が言う。
極大日って、たしか流星群が一番観測できるであろうタイミング・・・だったはず。
1年生のときに岩船先生から教わった記憶はあるが、あまり覚えていない。
「18日の深夜といっても、ほぼ未明になるんじゃないか?」
これは岩船先生の発言。蒼の観測する日時に対しての質問だろう。
「そうですね。18日の午前3時とか4時とかその辺・・・」
と、蒼が答える。
この間、お互いスマホなどは一切みていない。
「その時間なら、東の空に観えるかな」
「そうですね。金星の上あたりに放射点がくるはずです」
そんな話を岩船先生と蒼で繰り広げられる。
それを( ゚д゚)ポカーンと聞いてるだけのおれ、夕凪先生、暁匠馬。
俺らはそこまで天文に詳しいわけではないので、もう何が何だか分かりません。
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