第150話「消えた二人の行方」
風呂から上がると、客間と呼ばれてるらしい部屋に戻る。
そこが、お邪魔していときは俺の部屋となるところだ。
ここは岩船先生の実家だが、岩船先生の部屋は存在しないらしく、彼女も寝泊りはこの部屋で行う。
まぁ女性と同じ部屋で・・・とは言っても、相手が先生だとそこまで期待しない。
というか、そんな妄想や期待をする方が馬鹿馬鹿しい。
「お風呂いただきました・・・あれ、先生?」
部屋に入ると、そこにいるであろう岩船先生の姿が見えなかった。
なんでいないのだろうか。
そう思い、階段を下って1階へ向かう。
居間となっているところには、岩船先生の祖母にあたる春子さんがいた。
「あの、岩船先生・・・佳奈美さん知りませんか?」
春子さんも苗字は岩船・・・だと思うので、一応下の名前で先生のことを呼称する。
「あら友彦くん。佳奈美はそうねぇ・・・どこにいるのかしら」
「いないんですよね」
「多分、友奈と一緒にいるわよ。あの子たち、仲が良いから」
「そうですか」
とは言ったものの、友奈の姿も見えない。
この家にいるとは思うが・・・どこにいったのだろうか。
別に急用があるわけでもないが、なんでだろうか。
そわそわしてそれが収まらない。
「ちょっと探してみます」
「そうかい」
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