第149話「自称若い姉ちゃん」


岩船先生の実家に帰ると、そこには風呂上がりの友奈がいた。



「おかえり、二人とも」


「あぁ、ただいま」


「ただ・・・いま? で、いいのかな」


「友くんはちょっと違和感だよね」


「そうっすね・・・」


「あ、風呂空いてるよ」


「私はパスだ。ちょっとやることがある」



そう言い、奥の方へ行ってしまう岩船先生。


残されたのは俺と友奈だけ。


この流れは、俺が風呂に行くという流れだろう。



「あ、じゃあ俺っすかね」


「そだね。背中流そっか?」


「大丈夫です」


「えー、せっかく若い姉ちゃんが一緒に入ってあげるって言ってるのに」


「いや、結構です。ってか、自分で若いって言いますか?」


「あら失礼ね。これでも20代よ」


「あ、そうなんですね」


「え、友くんもしかして、私のことアラサーとか思ってたの・・・?」


「いや・・・別に」


「あー! 友くんひどいなぁ」



いやまぁ、友奈は割と若い感じはする。


活発で明るい性格がゆえなのかもしれないが、そうじゃなくても顔つきは若く見える。


しかし、岩船先生がどうも20代には見えなくて。


以前に、友奈は岩船先生のちょっとだけ年下って聞いているので・・・まぁ、その・・・見た目より歳くってるのかなぁ・・・と。


そんなこと、口には出しませんけどね。


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