第134話「懐かしい部室の雰囲気」


「って、ことがあって」



梅雨の季節としては珍しく晴天となった日。


部室に珍しく顔を見せていた岩船先生に、つい最近の出来事を話していた。


つい最近の出来事。それは、道端で三永瀬蒼に会ったこと。



「そうか」



コーヒーを飲んでリラックスする岩船先生。


そして、なぜか不在の夕凪先生と暁匠馬。


いま部室にいるのは、俺と岩船先生だけだ。


何と言うか、懐かしい雰囲気だ。



「この前から、三永瀬さんのこと気にしてましたよね」


「まぁな。ちょっとだけ気がかりなことがあって」


「それは、学校的なあれですか? それとも、岩船先生プライベート的なあれですか?」


「そうだな。どちらかと言えば、後者だ。でも、どちらでもある」



ということは、岩船先生のプライベート的な問題。


しかし、ちょっとは学校も絡んでいること。



「なるほど。先生って、何かと厄介事が多く付き纏いますね」


「悪かったな。あと、人を疫病神のように言うな」


「スンマセン」


「まぁでも、ここのところ厄介事は多いな。そろそろ疲れてくる」


「気分転換は大事ですよ」


「去年みたいに、また旅行でもするか?」


「いいですね」


「でも、まずは1学期を終わらせないとな」



6月もそろそろ終わる今日この頃。


7月初旬には、期末テストが待ち受けている。


このイベントは、生徒にとっても教師にとっても大変な時期となる。



「せっかくどこか出かけるなら、元気になった三永瀬さんも誘いたいですね」


「そう・・・だな。まぁそこら辺は村上に任せるよ」


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