第130話「通話と雑談と・・・。」


ゴールデンウイークに入ると、学校もなく快適な休日ライフが楽しめる。


仕事を片付けた岩船先生からのお誘いで、今日は通話しながらのゲームです。



『なんか久しぶりですね、こうしてゲームするのも』


『そうだったな』



教師と生徒の関係で、こんなことしていいのかは知らない。


が、学校にバレなければ無敵なのは間違いない。


俺と岩船先生は、お互いFPSゲームを趣味としている。


いわゆるシューティングゲーム。


今日もそれをしながらぼちぼちとした雑談だ。



『天文部はどうだ?』


『最近変な部員が増えましたよ』


『暁って奴だっけか?』


『もう知ってるんですね』


『夕凪先生が話してくれるんだ』



夕凪先生と岩船先生。


性格は真逆で、気が合いそうには見えないのだが・・・。



『仲いいんですね』


『夕凪先生がオールマイティなだけだろう』


『それは間違いない』



誰に対しても優しく、敵を作らない感じの人間。


それが夕凪先生だ。


あぁいう人って、どうやったら出来上がるんですかね。



『ところで村上』


『あ、はい』


『三永瀬蒼は最近部活来てるか?』


『毎回来てますよ。今のところ出席率100%』


『そうか』


『何か気がかりでもあるんですか?』


『まぁ、ちょっとな』



気がかりはあるらしい。


ということは、ワケあり?



『どんな感じに?』


『まだ君に話すほどではない』


『そうですか』



事情は話してくれないようだ。


まぁ教師の立場もあるし、生徒の事情を軽々しく外部に漏らすわけにはいかないのだろう。


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