第114話「全ては仕組まれていた・・・?」


セシルからメッセージが届いた。


無事に実家に戻ることができたらしい。


そして、今日はとある人に呼び出された。



「おまたせ、友くん」


「あ、おはようございます」



俺のことを友くんと呼んでくるのは、未だにこの人だけだ。


飯田友奈。岩船先生の従兄弟にあたる人物。



「今日は何ですか?」



それは昨日のはなし。


彼女から急に呼び出された。


指定されたのは、岩船先生が入院している病院からほど近い公園。


その時点で、何となく察してはいるが・・・。



「友くん最近佳奈美ちゃんと顔合わせてないでしょ?」


「まぁ」


「なら、顔見せないと」



と、いうことらしいです。


そのまま友奈と病院へ向かい、岩船先生がいる病室へ入る。



「久しぶりだな。村上」



ベッドには、やせ細った岩船先生の姿があった。


でも、以前よりも、だいぶ体調は良さげな感じ。



「お久しぶりです」


「ほんと、久しぶりだな。私もだいぶ変わってしまった」


「そ、そうですね・・・」


「迷惑かけたな」


「いえ・・・」


「それじゃあ佳奈美ちゃん、あとは任せるよ」



そう言うと、友奈は退室してしまった。


どうして退室するのだろうか。


ちょっと疑問ではあるが・・・。



「さて村上。君にはちょっと質問・・・というか、相談がある」



相談ですか・・・。


だから、友奈は退室したのだろか。



「なんですか?」


「こんなこと、村上にするような話でもないのだろうが・・・」


「何でもいいですよ。力になれるかは別の話ですが・・・」



という感じで、岩船先生からの話がはじまった。


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