第91話「お正月の日」


新しい年が始まる。


カーテンの隙間から差し込む光は、初日の出の光。



「う、うーん・・・」



 目をこすりながら起き上がると。



「おはよう。明けましておめでとうだな」



岩船先生が既に起きていました。



「早起きですね」


「早寝したからな」


「そうでしたね。あ、明けましておめでとうございます」


「今年もよろしく」


「はい。よろしくお願いします」



友奈はまだ寝ているが、起こさないでおくことにした。


顔を洗い、歯を磨く。


コンビニで買った歯ブラシは、いつも使っているモノと違って違和感だ。


居間に戻ると、さっきまで寝ていた友奈が起きていた。



「あけおめ」


「明けましておめでとうございます」



定番の挨拶も済ます。


朝ごはんは、正月らしいおせち料理だ。



「これ、岩船先生が作ったんですか?」


「まさか。スーパーで買ったよ」



だとは思ったが、この会話も社交辞令のようなもの。



「今日は朝から飲める日だー!」



寝起きでボーっとしていた友奈も、スイッチが入ってテンションが高い。


スイッチのトリガーはお酒のようだが。



「ちょっとだけだぞ」


「ケチだなぁ、佳奈美ちゃんも一緒に飲もうよ」


「ちょっとだけなら、私も飲もう」



今日はめでたい日です。


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