第48話「School is military」


その日は、何の変哲もないただの日曜日。


しかし、明日地球に巨大隕石が衝突して、この世界は滅亡するのでは・・・?


そう思いたくなるような事象が発生している。


それは、俺の家に女の子がやって来たという事象。



「ここが友彦の部屋」


「あぁ・・・まぁ」


「すごいね」



圧倒的小並感。


特に感想がないのなら、言わなくてもいいんですよ。


と、この部屋にいる女の子とは、ヨーロッパからの留学生ことセシルさん。


金曜日の部活の時間に、遊びに行ってもいいかと誘われたのがきっかけ。



「いまさらなんだけど、俺の家に来て何するつもりだったの?」


「・・・?」


「えっと、何をするの?」


「えっとね・・・分からないね」


「えぇ・・・」



特にしたいことがあるわけじゃないようです。



「しかーし、私はしたい、勉強が」


「え、勉強?」



勉強と聞くと、国語とか数学とかの、学校でするような勉強を想像してしまったが・・・。



「日本のこともっと知りたい」


「勉強って、そっちの勉強ね」


「そっち? あっち、こっち。。。あはは」



このテンション。どうもついていけない。



「何が知りたいんだ?」


「うん。質問する。日本の学校は、なんで黒い髪じゃないといけないの?」


「School is military」(学校は軍隊だから)


「なんでスカートの丈まで細かくルールがあるの?」


「School is military」


「なんで髪の長さや髪型まで細かく合わせなきゃいけないの?」


「School is military」


「なんで皆と同じ意見じゃないとダメなの?」


「School is military」


「友彦、学校で何かあったの?」



めちゃくちゃ心配されました。


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