第47話「アンナノダレガシャベレルンダヨ」


留学生としてやってきたセシル。彼女は日本語が喋れるが、日本人のように・・・というわけではない。


たまに理解してくれないときもある。



「日本語が通じないとき、どうすればいいんだかなぁ」



そう呟くのは、顧問の岩船先生。



「ワタシ、英語で話せば多分通じる。ドイツ語なら確実に通じるよ」



とのことです。



「岩船先生ドイツ大好きじゃないですか。ドイツ語で話したらどうです?」


「やめろ、わたしはドイツ語で数字の1から10が言えなくて諦めた女だ」



一応勉強しようとは思ってたんですね。



「eins,zwei,drei,vier,fünf,sechs,sieben,acht,neun,zehn」


「こいつ、いとも簡単に言いやがって・・・」


「まぁ岩船先生のセンスがなかっただけですね」


「村上まで・・・これ難しいんだぞ」



いまセシルが言っていた謎の言語が、ドイツ語の1から10だとするなら、真似るのはかなり難しそうだ。


聞いてると言えそうって思ってくるが、実際に言えるかどうかは別問題だ。



「セシルさん、他には何語が喋れるんですか?」


「エミリア語」


「エミリア語・・・」



聞いたことがない言語だ。


聞いたことはないが、思い浮かぶものがある。



「どっかの異世界アニメにそんな奴がいたような・・・」



思い浮かんだのは、先生も同じだった模様。



「アニメは知らないネ」


「エミリア語って、どこの言葉なんですか?」


「ボローニャ」


「ボローニャ?」


「うん」



らしいです。


全然理解できないけど、そうらしいです。


調べると、イタリアの街らしいですね。


ということでセシルは、英語とドイツ語とエミリア語が話せるようです。



「んで、フランスにも住んでたんだよね? フランス語は?」


「アンナノダレガシャベレルンダヨ」


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