第40話「夏の最後の日」
岩船先生の実家から帰ると、それからは家で夏休みを謳歌した。
たまーに先生とオンラインゲームで遊んだり、それ以外でも適当にゲームして遊んだり。
基本的には家に引きこもってゲームばかりだ。
でも一回だけ、平林さんのお墓参りに行った。
岩船先生に、俺の方から頼んでみたのだ。
お墓参りに行きたいです。と・・・。
平林さんのお墓なんて、どこにあるのかわからない。
でも、先生は色々と取り計らってくれた。
これで一区切り。もうくよくよしない。
平林さんが亡くなったのは、今でも悲しいことだ。
でも、彼女が最期に残した言葉。
君には幸せに生きてほしい。君が思える最高の人生を送ってほしい。
そんな言葉を、そんな願いを、俺は叶えたい。無下にはしたくない。
そんなことを、そこに眠っている彼女に報告した。
『明日から学校だぞ。宿題やったか?』
『ゲーム中にそんな現実を突きつけないでください』
『ということは、やってないんだな』
『あと少しです』
『終わるのか?』
『夜にやりますよ』
『そうか。ちなみに君がいるB拠点に戦車くんいるぞ』
『先生工兵でしょ? どうにかしてください』
『無理だな。そっちでどうにかしろ』
『このゲームの突撃兵は対ビークルなにもできないんですよ! 医療キットと除細動器でどうしろと!?』
『除細動器でどうにかならんのか?』
『AEDで戦車を破壊できるわけないでしょ!?』
ちなみに、宿題はちゃんと片づけました。
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