第2話 僕とシャドーの出会い

僕は、家に帰って布団の中で静かに泣いた。

僕のことで揉め、小6のときに離婚した母は死んでしまっている。

誰もいない家だから、大声で泣いても良いはずなのに、小声でしか泣けない。

悔しかった。心臓の持病があっても大抵のことはできるって証明したかった。

馬鹿にされたけど、頑張って乗り越えてきた。それなのに、あと一年も生きられないなんて。

「やりたいこと、たくさんあるのにな。」そう思いながら、泣いていると

泣き疲れて寝てしまっていた。僕は、朝起きると学校に退学届を届けるために

出かけた。

学校について、退学届を出したら、友達の下駄箱に感謝と謝罪の手紙を入れた。

家に帰る途中、友達が追いかけてきたけど、振り向かずに歩き続けた。

家に帰ると、なぜか家の形がおかしい。庭を見てみると、アニメで見るUFOの

ようなものがある。怖かったから、とおりすぎようとすると、「待って」と

言われた。待ってて言われても得体の知れないものに言われてもと思いながら

振り返る。すると、人間みたいだけど頭に触覚のようなものが生えている奴が

いた。僕はじっと見つめた。

すると、そいつは「怪しいものではありません」と言った。僕は、笑いながら

「怪しすぎるだろ」と言ってしまった。

とりあえずどこの誰なのか聞いてみると、「ボクは、ノウイング星のシャドーと言います。あなたの名前はなんですか?」と言った。

僕は、しばらく黙っていたが「僕の名前は、日向だ…」と言った。

奴は、良い名前ですね。と小声で呟いた。

僕は、喉が痛くなり咳き込んだ。そして、「こんなに病弱な奴がこんな名前なんておかしいだろ。」と苦笑いで言った。こいつもきっと確かにっていうんだろうと思っていたら、奴は「そんなことありませんよ。名前で決めつけてしまったら

みんなその生き方をしなければいけないことになってしまう。」と言った。

僕は、今までそんなことを言われたことがなかったのでドキッとした。

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余命100日の僕と宇宙人 @pyuregumi2

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