大人になりたくない少女は、神様に神隠しをお願いする……。だいぶ前に読んだのですが、読み返してレビューを書いています。心に残ってまた戻ってきたくなる小説です。神様と少女の掛け合いが楽しいです。舞台の神社の描写で懐かしい気持ちになりました。「子供と地続きな大人」のイメージがちょっとできた気がします。
アイスキャンディーを食べながら、少女は神社で神様にお願いをする。大人になりたくないから、子供のままでいさせて、と。この少女にとって、大人はあまり良いモノではないのかもしれない。 そんな少女に言葉を返すのは、少女には見えない神様だった。 目に見えないが故に、少女と神様の言葉のやり取りは、ちぐはぐだ。 アイスキャンディーの「当たり」に喜んで、少女は神社から駆けていく。 呆れる神様に、少女は思わぬ言葉を置き去りにする。 どこかノスタルジックな作風の作者様の最新作。 是非、御一読下さい。