10. ノーゲーム。ノーライフ。

「何?」

『またゲームやってるの?』

「これはルーティンよね。最早」

『俺と遊んでよ』

「何して?」

『ゲームの話じゃないよ』

「わかってるよ」

『たまには語らない?』

「常に語らってない?」

『それ、仕事の話でしょ?』

「そうだね…」

『上の空じゃない…?』

「そんなこと…」

『あるでしょ。昔から変わらないよね…』

「分かってるなら…」

『切ります。じゃあね』

 一方的に切られた。

 語りたいって…。言ったの、そっちじゃん…。

『何…?』

「何、してんの?」

『不貞腐れてました。多田ただが構ってくれないから…』

「それは、ごめん…」

『嫌われてるのかな…って…』

「違う…」

 好き過ぎて、避けちゃうんだよ。

 だから、傷付けてしまう…。

「好き、なんだよ」

『え…』

「ずっと好きだった。気持ち悪いだろ…」

『嬉しい…』

 は?

「幼い頃から好きだったって言ってるんだぞ?」

『嬉しいよ。初めて言ってくれたから…』

「って事は、三戸みとも?」

『好きだよ。当たり前じゃん…』

「何だ…それ…」

 俺が昔から抱いていた恋心は、三戸にもあって…。それって…。

「両想いかよ…」

『ねぇ、今からそっち行ってもいい?』

「それは無理」

『ゲームしてるから?』

「それもあるけど…」

 色々…。

 用意してないから、来るな。

『好きって聞いたら、欲情しちゃうでしょうがっ』

「こっちも欲情しちゃってるわ」

『じゃあ、行くよ』

「だから、来るなって…明日も仕事だろ?」

『もぉー、どうしてくれるんだよっ』

 それは、お互い様だろっ

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そんなに甘くない。ボクの。 @tamaki_1130_2020

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