1、始業式

ピピピッピピピッピピピッ、、ポチ。今は朝の6時半である。今日は高校の始業式である。同時にクラス発表の日でもある。可愛い子とクラス一緒になれるかなれないか、男子高校生にとってかなり重要な日である。昨日はゲームのイベントの周回であまり睡眠が取れなかったので寝不足である。そのせいでいつもより30分長く寝てしまった。

「早く起きて!ご飯の用意できてるから。」とタイマーの音よりも3倍は大きな音、母の声が1階のリビングから聞こえてきた。少し怒っているような声だったので幽斬は急いで準備した。

「「「「いただきます」」」」

そう口を揃えて言って、朝ごはんを食べ始める、我が家のルールで朝と夜ご飯は家族みな一緒にご飯を食べるというものがある。

「今日も父さんと母さん仕事で遅くなるから、結愛と2人で先にご飯食べてね。」と父、定信はそう言った。

お父さんとお母さんは同じところで働いていて、夜遅くなるのは日常茶飯事だった。

「は〜い。パパとママも夜遅くまで飲んでないで帰ってきてね。」と少し心配そうにいう結愛。

結愛は16歳である、幽斬の一歳年下で幽斬とは違いものすごい美人で同年代の男子に大人気である。似ているところはないと言ってもいいくらい良くできた妹である。

「お兄も、始業式だからってはっちゃけて夜まで帰ってこないのはやめてよね?。」

と呆れまじりにいわれた。

「大丈夫、今日は午前で終わるしすぐに帰るよ。それよりも結愛は今日入学式だろ?。新入生代表の言葉頑張れよ。」

「う、うん。」と少し照れた感じに返事をした結愛。

そう、我が妹は見た目が良いだけでなく頭も良いのだ。偏差値は俺よりもかなり高かったが家から近いところが良かったので俺と同じ、藤野ヶ丘高校に入学した。なので入試の得点は学年で一番高かったらしく、学校から電話がかかったときはかなりびっくりした。

ご飯を食べ終わり学校の準備をして少し時間に余裕があるが家を出ることにした。

幽斬は帰宅部なためこんな早くに家を出るのは滅多にないことである。駅まで7分歩き電車に5分乗ってそこから10分くらいあるけばつくので遅刻ギリギリで登校するのが当たり前だった。学校に着くともう多勢の生徒が掲示板に集まっていた。幽斬も掲示板の方へ行った。

2年4組だった。他に知ってる人がいないか確認していると、、

「お〜ゆう!久しぶりだな、休み中で彼女できたか〜?。」と冗談まじりに言う男、友達の1人である新井光輝 あらいこうき

である。

「彼女なんてできてないよ、てかいたら自慢してるし。」

と言うと

「だよな、、ゆうに彼女いたらみんなに報告してるよな、、。俺も欲しいな〜彼女、、。」

などと話していると驚いたように

「あ!そういえば、今年もクラス一緒だな!」と光輝が言い出した。

いろいろと話しているうちに教室についた。荷物を自分の席に置き光輝と共に体育館へ向かった。

「え〜我が校に入学した諸君、進級した諸君、まずはおめでとう、、、」などと長い校長の話が終わり新入生代表の言葉に、、

「1年1組、須谷結愛」っとキレのある声で発した先生。

「はい、この度、藤野ヶ丘高校に入学できたこと嬉しく思います。先輩たちが築き上げてきた伝統を引き継いで参ります。」などと模範のようなスピーチが終わる。

「あの子めっちゃ可愛くね?。」

「この学校きて良かった〜!」

「あの喋り方は中学校の頃に生徒会長やってたよね」

など結愛に対して絶賛の声が聞こえて来る。この後も問題無く始業式がすすんだ。


教室に戻ると担任の先生が自己紹介して、生徒同士でも自己紹介が始まった。

「新井光輝です!趣味はゲームとYouTube鑑賞です!男女問わずこれから仲良くしていきたいのでよろしくお願いします!。」

パチパチとなる。光輝は幽斬よりも女子から人気がありクラスの陽キャ的存在だった。自己紹介が進んでいる中

「石見香奈です。趣味は読書です。よろしくお願いします。」

と香奈が言った。幽斬と香奈は小さい頃からの幼なじみで、仲は悪くないが良くもないとういう関係だった。

一通り自己紹介が終わって

「明日から通常授業なので気を引き締めて生活しましょう。」など、諸連絡を言い終え放課後になった。

オンラインで光輝とゲームをしようと家に帰ろうとした時、香奈に話しかけられた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

彼女が欲しいどこにでもいる高校生 三木 @mitukinabekan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ