作家たちの臨時創作コンテスト

ヨガ

第1話

 今日、出版社にコンテストに出場させられた。


 何のコンテストって?


 わからないのか?!


 今、有名な「作家たちの臨時コンテスト」が募集中やん!いわゆる作家たちの甲子園や!


 全然わからないだと?!はぁ……あきれた。まさか知らないだって……この世紀に生きてきた時間が完全に無駄にしたな! まあ、別に知らなくてもいいけど。


 そして、コンテストのルールはこんな感じ:限定時間内に、作家たちが会場でなんやかんやでストーリーを完成させて、審査員たちに採点する。点数が一番高い人は優勝なのだ。


 そのため、出版社は絶対一人や二人の精鋭をコンテストに出場させて、お互い文章で競争するのだ。すべては名誉のために!


 おっと!説明する時間はここまで!


 わたしは今、仲間を待っている。わたしと一緒にコンテストに出場する人はもう一人いるから。


 今まだ来ていなかったが、アイツとわたしと、自分の出版社では、エース中のエースなのだ。


 感慨深い。思わず昔のことを思い出した。


 昔、わたしはどんどん、どんどん投稿して、投稿して……読者のために、最高の作品が作りたいという気持ちがあった。


 そして、やっと少し人気が出て、出版社に認められて、今書きたくないものを書き続けている!自分を売り出すために、いらない字を増やして削除され、自分の血と涙の結晶を振り絞られて、まるでボロ雑巾のように――


 おっと!興奮しすぎた。ボロ雑巾じゃなくて、社会人のように働き続けているのだ。


 いやはや、出版社にホントウに感謝しております。ホントウに。読者にもね。


 それで、わたしは今日、出版社の為に名誉を取りに行きます!


 しかし、その名誉は簡単に取れる訳がない。


 なぜなら、このコンテストはとても残忍で、激しい競争するものなのだ。他の出版社はきっとエリートに出場させたいし、優勝を狙っている。


 そんな中で、文法、ストーリーはともかく、流暢性や独創性などがある人も必ずいるはずだ。


 だから、コンテストの優勝を取るのは余裕じゃない。


 しかし、わたしはもう完璧な準備ができたのだ。


「準備万全!毎年コンテストが行っても問題はない!」という気持ちであった。


 そして、わたしは間もなく会場にやってきた。


 もう一人の仲間?もう知らん!ずっと来なかったから、わたしは先に来たのだ!遅刻したらまずいだし。


 この会場では色々な作家さんが見える。


 悪質な感じの人・悪霊みたいな人・傲慢で狂いそうな感じな人・臆病みたいな感じな人、狡猾でこざかしい感じな人……色んなタイプの作家がいる。


 会場にいる皆様もきっと、恐怖な編集――ごめん、間違えた!


 とてもとてもヤサシイ編集様がついているだろう。


 わたしはちゃんと感じられる。編集様の気配。


 わたしと同じだ!同じの人間たちだ!皆とわたしと同じく作家なのだ!


 そして、もちろんアレも感じられる。「これから敵になる」の敵意。でも、仲が悪いわけではない。


 普段、偶然ここの人逹と出会ったら、大体の話題はこんな感じ:


 他人の話題とか、出版社の編集さんとか;出版社の編集さんとか、出版社の編集さんとか;評判された話とか、出版社の編集さんとか……


 わたしはこんな感じで、業界の皆と仲良く交流した。


 でも、コンテストの会場では、皆は競争者だ!競争の世界では、情けは不要!


 うん?彼も来たの?成人社でいろんな領域に出た好評のエロ作家……


 あ、あの方は天空社ではかなり有名なファンタジー作家!まさかこのコンテストにも出たなんて!


 えっ!ネット社で結構仲良くなった作家も来ていた!絶対厄介な敵になるだろう!


 ちっちっちっ、日常系小説では有名な大将も来たとは……このコンテスト、もはやバケモンの地域だ。


 色々な名作家を見れば見るほど、自分はまるで平原上のウサギちゃんだ。皆に食べられちゃいそうだ。


 「ふん、お前緊張しているのだね?」突然、わたしが話かけられた。


 しかし、この声結構聞いたことがある。


 わたしは後ろに回って、知り合いのメガネ男子が現れた。


 「お、きみか……これはずいぶん早い時間だね。いつ着いたの?」わたしは皮肉な言葉を混じりながら、メガネに聞いてみた。


 そう。メガネはわたしと同じ出版社の仲間だ。一緒にコンテストを遠征する作家。今はちょっと腹立つから、コイツの名前を呼ばないようにする。メガネでいい。


 「ふん、その言葉はもう俺に効かないんだぜ。」


 なんだと?!この遅刻の常習犯がそんな自信満々に……


 「ま、まさか!」


「ははは、そのまさかだ!俺は夜明け前に着いたんだ!つまり、真夜中で!深夜で!俺はすでにここにいたのだ!そして、俺はまだ寝ていないから、気分高揚!」


 狂、狂人だ。こいつ、狂っている。


 「そんな目で見ないでくれ。俺より早い人もいたからな!」


 何が重要な話をしているみたいに、メガネは少しメガネをくいっとした。


 「嘘だ!きみより早い人?絶対いないだろう!」わたしは思わず音量を上げた。


 この状況に対して、メガネは苦笑した。周囲に注目されたから、わたしは恥ずかしながら、お辞儀をして、すみませんと言った。


 視線が減った後、メガネはもう一度話しかけてくれた。


 「まあ、そんなことより、どう?この人たちを見て、感想は?」


 「うん、そうね。絶対厳しい戦いになるだろう。」とわたしが返答した。


 「だろうね。それに最近、人気が上がった出版社も、希望のスターとか、有望なルーキーだとかなんとかって、結構噂されている。例えば:あっちの“美”少女……」


 メガネはエロい目つきで、“ちょっと”かわいい少女に指を指した。


 わたしはあの子を見て、「確かに“微”少女だね。何の作家なんだろう?」と言った。


 知らない顔だ。多分新人だろう。


 「実はあの子、最近人気が出た男子社で、男の子系の作家代表だ。」


 わたしは重要な部分を聞き逃していないだぞ!


 「男の子系だと?!マズイな、これ!やばいぞ、これ!」


 それに、男子社って男しかいない。つまり、あの子……


 「その通りだ。」


 メガネはもう一度メガネをくいっとした。


 わたしとコイツもハァハァして、“微”少女を見ている。


 あのふわふわスカートとニーソの絶対領域、たまらん!


 あの子は男だけど、外見は女だ。だから大丈夫……いや、むしろ男だからこそ大丈夫?いいや、わたしは何を考えているのだ!


 「それと、あそこの人――」


 わたしはもう一度コイツの指が指した方向を見た。


 目をアソコの領域から離すのは難しいけど、ギリギリ絶対領域が見えている感じ――つまり横目の感じで――コイツの指の方向に向いた。


 「おお!」すごい圧迫力。この人、さっきつい“傲慢で狂いそうな感じの人”を言ってしまった人だ。


 「肥満社(ひまんしゃ)で品茶の師匠――辛辣の評判で悪名高き評判家!噂によると、様々な作品を読んだから、こんな様子に……」


 つまり、これが本物の“食言すると太る”って言うやつかな?(*注1)


 いや、作品を読んでいるから、“読書すると太る”?とりあえず、この人のことを略して“読太”って呼んでいこう。(*注2)


 「チっ、ますます自信がなくなったよ。これじゃ優勝が取れるわけがないだろう?」とわたしが言った。


 「大丈夫だろう。やばくなっても、あっちほどやばくないんだ。」メガネは静かにある方向に指した。


 わたしは視界の端で見てしまった。


 「うわ!あれはなに?」


 本当にびっくりした。わたしが見ていたのは、“ある人が頭を抱きしめている”ところだった。


 嘘じゃない。本当に抱きしめている!物理的に頭を抱えている状態なのだ!その頭もスライムの水滴状みたい、まるでエーリアン……


 いいや、むしろ本当にエーリアンなんだろう!


 「っちょ!エーリアンだよ、エーリアン!写真撮ろうよ、写真!」


 うわ、珍しい。写真を撮らなきゃ。だが残念、今のわたしはカメラを持っていない。


 「あれは宇宙社から来た――思い伝道師の職人、考える系作家だ。ただし……」


 メガネが言いたいことはなんとなくわかる気がする。


 考える系の作家だから、わたしたち地球人には、エーリアンみたいに考えを受信する機械がなかった。


 所詮人間はただ脳がある生き物だ。他人の考えなんて受け取ることができない。


 でも、あいつらはわたしたちの言葉がわかっているらしい。みんなと交流している。


 しかしなんで参加するだろう。こんな不利な状況に、作品が出せるかどうかもわからないのに。


 疑問が生まれたとともに、会場が暗くなった。


 「皆様ようこそ!この“作家たちの臨時創作コンテスト”にご来場いただいてありがとうございます。


 皆様に、是非携帯電話をミュート・サイレントモード・マナーモード・あるいは機内モードにしてください。時計や目覚しい時計も……」


 聞きなれたアナウンスが終わると、みんなが動き始めた。わたしも直接携帯をシャットアウトして、編集さんにかけられないようにした。


 突然、パザァと、スポットライトの光が会場の舞台の一点を照らし出す。


 「はい!皆様――!あたしは今回の“司会者”でーす!ルールを説明する人ですよ!」声がとても綺麗で、かわいい女の子だ。


 これはなかなかの出費だな。それに、なんかどっかで見たことがあるような……どこだっけ?


 他の人もそう思っているみたい、少し騒ぎ始めた。


 「あ!あの子は“ワフワフ”で、常にランキング上位の子じゃない?」


 この瞬間、メガネの声が会場に響いた。“司会者”も聞いたから、驚いた顔をしている。


 会場の全員も聞いてから瞬間、静寂になった。まるで、嵐の前の静けさだ。


 “ワフワフ”?ああ、どうりで見たことがあるんだ。結構動画サイト見ているから……


 え!ちょっと待て、あの子日本人なのか?!


 会場の全員もきっとわたしと同じ考えだ。一瞬でざわついた。


 しかし、「ちょっと!」司会者が強力な声を出すと、間もなく騒音が止んだ。


 「ここでは、あたしはただの『司会者』ですよ!」この言葉を聴いていたら、全員静かになった。


 そうだ。彼女は他の領域では有名人かもしれない。誰も好きだったアイドルかもしれない。


 しかし、この会場――この“作家たちの臨時創作トンテスト”では――彼女はただの“司会者”だ。


「皆様理解したようですね!今日、貴方たちこそが主役です!それでは、コンテストのルールを説明します!」


 皆静かに聴いている。


「貴方たちはこの会場で限定時間内に、どんな方法でもいいから、とりあえずストーリーを完成させて、審査員に渡します!そして、審査員の採点の合計点数が、一番高いのが優勝者です!」


 この司会者、ちゃんと台本のセリフを暗記しているだろうと今のわたしはあまり関係ないことを考えてしまった。


 「ってこんなバトロワイみたいな隙だらけのルール、正式なルールわけがないじゃん!」


 しかし、主催側の人は誰も動かない。むしろ、このセリフ自体が主催側が仕込んだものだ。


「あ!ちなみに、締め切りの時間は夕方までです。それでは、スタート!」


 ……ふ、恐らくわたしを含めて、会場にいる全員もだいぶ慣れてきたのだろう。


 しかし、コンテストが開始する前に、こんな茶番やらなきゃいけないのか。


 主催側も自分で突っ込んだくせに、もっとしっかりしたコンテストの内容を立てたほうがいいだろう。


 それに、材料も紙もないし、どうやって書くの?昔なら、少なくとも紙を用意したことがあったのに。


 この時、わたしは横目であのエーリアンを一瞥してしまった。あのエーリアンは前の舞台へ行ってきた。舞台は幕があり、審査員たちは幕の後ろにいたらしい。


 早いな。考える系、思い伝道師……


 はっ!もしかして、もう作品ができたのか!


 「しまった!まさかあのエーリアンが一番厄介な敵なのか!」メガネも察したようだ。


 そうだ。長・中・短、物語が長くても、短くても、もしそれが未完成な作品なら、評価される価値がないのだ。


 だから参加したのか。ルールは「どんな方法でもいいから、とりあえずストーリーを完成させて、審査員に渡す」ことだ。


 受信ができなくても、作品が完成したら、絶対点数がつけられる。


 「くっ。ダメだ!早く考えろ!せめてストーリーを書かなきゃ!」


 「ふんふんふん、大丈夫!ここに鉛筆がある!」メガネは靴の中から短い鉛筆を取り出した。


 「はあ?」鉛筆があっても、紙がないだろう?今テストじゃあるまいし、試験の用紙とかも……


 ん?さっき、わたしなんか面白いことが言ったような――今テストじゃあるまいし、「今テスト」、「今」の読音を「こん」に変えたら……「今(コン)テスト」、プっ!本当にいいジョークを思いついてしまった。覚えよう。


 わたしはノートパソコンのカバンを地面に置いて、思いついたジョークを書こうとした。


 そして、わたしは気づいた。


 そうだ。わたしはずっとノートパソコンのカバンを背負っているのだ!


 このことを気づいたわたしはメガネに向かって話す。


「わたしはノートパソコンがあるんだ。」


 メガネはわたしを見て、沈黙した。そして、あの短い鉛筆を靴の中に入れた。


 「書き終わったら、借りてもいい?」


 「うん、いいよ。同じ出版社の仲間だからね。」


 解決方法は簡単に出た。もう悩む必要はない。


 わたし達はゆっくりと、着実に創作中。


 締め切りの時間は夕方までだ。もしそれの意味は太陽が完全沈むということなら、今の時期は冬、最悪の場合、五時くらいだろう。


 こんな曖昧な時間制限のせいで、わたしは時々びくびくしながら、司会者の方に見てしまう。


 たまに司会者はわたしの目線に気付き、わたしに向かって微笑みを浮かべる。


 わたしはそんなことを無視して、ストーリーを書き続けている。


 大丈夫。ちゃんと進んでいる。


 創作の途中で、突然、会場に実況らしい放送の声が響いた。


 「おっと!考える系作家が作品を出したけど、審査員たち受信できないらしい!今アイツが哀れそうな顔をしている!かわいそうだ!」


 えっ、えっ、何?何?


 何で放送があるんだ?


 いや、これは実況か?現場の実況っていうやつ?スポーツ解説みたいなアレ?


 しかし、なんで今?


 「あ!ごめんなさい!忘れてしまった。実は、作品を審査員に渡すと、ええと、実況みたいな放送?がありますよ!なので、皆様、頑張って創作しましょう!」と、司会者が説明した。


 なんだよ、それ。超―恥ずかしいじゃん。何かの人払い?作家の間引き?


 まさか恥ずかしがらないでってこと?本当に主催側は何を考えてんの?


 わたしたちと敵対したいわけ?作家たちへの嫌がらせか?


 まったくもう、さっき作品が完成した人も躊躇っていたじゃないか。


「安心して、審査員たちの点数は発表しないから」と司会者が言った。


 ほんとうに?


 さっき躊躇った人は司会者の話を聞いていると、決心がついたようだ。前の舞台へ行ってきた。


 そして何分後、また放送の声が出てしまった。


 「おおおぉ!まさかのメッセージボードで!この独特性、一体何点が取れるでしょうか!さあ、どんな点数になるでしょう!」


 もし司会者の言ったことが本当だったら、実況はここで止まるはず――


「点数が出ました!1点!1点!1点!1点!1点!なんと、合計点は五点!恐ろしい点数です!」


 この実況の声が出た時、全員の視線が司会者の方向へ。司会者はまるでさっき何も言っていなかったかのように笑顔をしている。


 ――もう知ってた。この司会者は信用ならん!


 仕方ないと思いつつ、わたしはここで動きを止めた。


 司会者に抗議するつもりはない。いや、正確に言うと、司会者に抗議しても意味がない。司会者の子は主催側に任された人だからな。


 でも、司会者はかわいいから許す。


 わたしはパソコンの前から離れて、メガネにそう言った。


「わたしは後でやるから、きみは先にやれ。」


「え?いいの?じゃあ、この書きかけのものはどうする?俺が続きを書いてもいい?」メガネはちょっと驚いた顔で言った。


 ちなみに、わたしの書きかけのものを見て、彼の目がきらきらしている。


 「どうぞ。実は他のストーリーを思いついたの。今秘密にしたいから……ふんふん。」


 「ほう、この笑顔……自信満々だね!俺は負けないぞ!お前のこの作品、俺がもらう!」


「おお、どうぞ。」


「……実は俺、ずっと前から、お前との合作がしたいと思っている。お前の独創性、少し羨ましいからな。こんな形で実現するのも悪くないね。」


 ……わたしもきみのことが羨ましいと思っている。


 メガネの作品は、文章の流暢性が高いし、一字一句の言葉も、文法も綺麗だ。


 しかし、ほとんどの作品は一般的で、平淡なお話だ。作品の人気はまあまあ高い感じ。でも、ちゃんとしたファンがいる。わたしとちょっと違う。


 わたしの作品はいつもユニークなタイプだ。個性的で、独創性しか売れていない。文章の流暢性はギリギリ及第点で、文章はクッソ長い。ストーリーの構成も、矛盾点とかも多々ある。ほとんどの作品は改善の余地があるのだ。


 一応マイナーなファンがいるけど、不評も少なくない。


 わたしたちはトップにいる人間ではない。せいぜい中の上くらいだ。


 もしオンラインゲームのダメージ量で例えるなら、パーティーの中ではたぶんサブ的な存在だ。いないとちょっと困るが、必要ではない。


 もしレア度で例えるなら、S以上が上位の存在、わたしたちはせいぜいAかA+辺りだろう。


 ちなみに、なぜ出版社はそんなわたしとメガネに出場させられたのかというと、出版社の人気もそこそこな感じだから!


 そして、わたしとメガネは出版社のエース中のエースなのだ。


 つまり、とても正常なことだ。


 しかし、わたしの準備は完璧だ。勝利する要素はすでに揃った。後はストーリーを完成させるだけだ。


 とりあえず、まだ長い時間に待つ必要がある。会場の人数とメガネを見て、そう思った。


 メガネが創作しているのを待つ時間、わたしは実況の放送を聞いていた。


 「なんと!ボディーランゲージでストーリーを表現?!この特殊な属性!さあ、一体何点が取れるでしょうか!


 点数が出ました!2点、1点、1点、3点、2点!高いです!合計点が9点です!これはここまでの最高得点です!期待できますね!」


「ディスる、ディスる、ディスる!悪名高き辛辣の口伊達じゃない!さあ!一体何点が取れるでしょうか!


 点数が出ました!0点、-2点、10点、0点、0点!初めて一人が満点を出しました!この審査員はドmなのでしょうか!でも合計点は8点です!残念ながら、もう優勝が獲得できません。」


 「エロい、いやらしい、エロバンザイ!この大人性質のストーリーで本当にいいでしょうか?!


 さあ、点数が出ました!3点、5点、2点、4点、1点!並びを変えると、1、2、3、4、5、ストレートの点数です!珍しいです!合計点は15点。これは一番高い点数になるでしょうか!」


「しかし、忘れてはいけませんよ!ストレートの上には、まだフラッシュやフルハウスなどが存在しています!この点数を破る人が果たしているでしょうか。」


 「終わりのない思い出、淡々とした日常系!とても素晴らしい!でも、これは高い点数が取れますか?


 さあ、一体何点が取れるでしょう!3点、2点、2点、2点、2点!フォー点数!形だけストレートに勝ちましたが、合計点は11点だけです。残念!もし同じ点数なら、フルハウスでも暫定一位かもしれません!」


 「うおぉ!魂を売ってしまいました!夜明けまでしても大丈夫です!男の子代表作品は、一体何点が取れるでしょうか!


 さあ、点数が出ました!10点、3点、5点、2点、-10点!まさか合計点がただの10点です!とても残念です!優勝には届かなかったです!」


 「おお!この王道なファンタシー、熱血な展開!審査員たちの心を捉えたようです!一体何点が……お!早い、早い!点数出すのが早い!


 7点、8点、7点、6点、5点!合計点はなんと33点!状況が一転した!この点数はとても高いです!まるで優勝者を決めたかのような点数です!」


 会場にいるみんながどんどん作品を提出してきた。


 そして、雰囲気は悪い。活気がないのだ。


 特にファンタシー作家の点数が出たとき、あのファンタジー作家以外、全員青ざめたかのような感じだ。


 当然だ。あの結果を聞いたら、誰もそうなる。


 しかし、わたしにとって、それはどうでもいいことだ。


 わたしは一番心配したのは、ノートパソコンの電池だ。もう午後四時だ。朝からずっと使っているから、電力がもてるかどうか心配だ。


 メガネもそろそろ終わるところだろう。


 「よっしゃあ!」メガネは両手を上げて、万歳のポーズを取った。


 「よかったな。」


 「では、俺は行くぜ!それと、パソコンの電池はもうすぐなくなるそうだよ。お前大丈夫か?なんなら俺の鉛筆を……」


 「いいえ、大丈夫だ。気にしなくていい。それに、あの鉛筆が臭そうだから、いやだ。」


 「そうか。ごめんな。」メガネは本当に悪かったと思っているらしい。


 「大丈夫さ!早く行ってきな。」


 わたしの言葉を聞いて、メガネは頷き、前の舞台へ。


 実は、すべて計算済みだ。


 もしアイツが物語の続きを終わるまで書いたら、多分この時間帯になると思った。


 そして、この期間会場の人たちも作品を提出するわけだ。


 まさに賭けだ。ハイリスク、ハイリターンというやつだ。


 実はこのコンテストでは、出版社ごとに出場できる人数は二人までだ。


 しかし、おかしいことに、ほとんどの出版社は一人しか出場させない。


 恐らく原因は、エースのためと、出版社の面子だろう。


 つまり、エースは一人で十分だ。もう一人の脇役なんて必要ない。


 むしろ、そのもう一人が人気がないとか、文章が良くないとか、そのもう一人のせいで、出版社がなめられて、エースの評価も下がったらどうすると思っているらしい。


 まるでヤクザのような考え方だ。しかし、現状はそうであった。


 だからこそ、わたしは確信した。「わたしたち」は優勝が取れる!


 待ち時間が少し長いから、あくびが出た。そして、少し身体を動かしたら、放送の声が出た。


 「おお!これは……このユニークな感じ、独創性、流暢な文法、巨大な反響が……点数が出ました!


 9点、9点、8点、9点、10点!合計点は45点です!天元突破のような点数です!これは一体誰が超えられるでしょうか!」


 わたしたちは二人だ。


 どんな方法でもいいなら、「二人」で一緒に書いてもいいだろう!


 メガネが舞台から飛び降りて、興奮しているような感じで身体が震えている。


 「聞いたか!すごいだろう!45点だよ!」メガネは言いながら、わたしに向かって走っている。


 当然だけど、わたしたちは抱き着かない。後悔するような行動をとりたくないからな。


 特にメガネはもうこの会場では、優勝者になる可能性が一番高い人だ。


 ……いいや、可能性じゃなくて、確信だ。絶対優勝者になれる。


 「ふふ、やはり最大最悪の敵は仲間か。」


 わたしの言葉を聞いて、メガネの表情が固くなった。さっき興奮した表情がいなくなった。


 「やはり……書くのか?」


 「当たり前だ。ほら、パソコン返して。」


 わたしはパソコンを持って、文字を打ち始める。


 「あ!できるだけ見ないでね。」とわたしが言った。


 「あ、うん。」メガネは素直に他のところに振り向いた。


 早速文字を増やして、数分で終わらせた。


 「じゃあ、いってきまーす!」


 「え?こんな早い?」


 メガネはわたしの方に振り向くと、わたしは直接パソコンを閉めて、こいつに見せられないようにした。


 「いいストーリーは、字数なんて気にする必要がない。」


 「ははは、確かに。」


 わたしはパソコンをもって、前の舞台へ進んだ。そして、わたしは審査員に見せた。


 わたしの作品を:


 「審査員様へ。


 今、審査員たちはすでにいろんなストーリーを見ていたでしょう。


 なら、全てのストーリーに面白いと感じた部分、今想像してください。


 想像しました?


 では、『今あなたたちが想像した面白いもの』は、『今わたしが書いた作品』です。


『今審査員たちの想像』は、『今わたしが書いた作品』です。


 それでは、点数を。


(わたしの名前)」


 放送が響く、「なん……だと!」


 そして、わたしの出版社の中で、“わたしたち”の優勝メダルがあった。




(*注1:

 本来、これは中国語の四字熟語「食言而肥」という言葉です。その意味は“この人はいつも嘘をつく、ずっと約束を守らない”という意味です。


 しかし原文では、字面の意味で読み取って、“ずっと言葉を食べているから太った”という表現です。


 つまり、「この人、結構太っている」の言い回しです。)


(*注2:原文ではダジャレが混ざっているため、こんな感じに翻訳しました。)

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作家たちの臨時創作コンテスト ヨガ @yogadesu

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