第48話 雪ウサギ団体さんお着き
『
『
『
『
いや、あんたら、何者ですか?サイボーグですか???その赤マフラーはどっから入手したんですか?勝手に私の頭、覗かないで下さいよ!
『私ダ、
いや、可愛いコロコロした白ウサギルックスで、目がやたら鋭いギャップが怖いんです。
その棒は何ですか?スナイパーですか?私に照準を合わせるのは止めて下さい。
あれから数日が立ち、雪ウサギが団体で花畑にやって来ました。皆、コロコロした可愛い子達なんですが、勝手に私の思考を読んで、何故か、自分達の行動に取り入れているのです。本当に困ったちゃんばかりで、ストレス溜まりまくりです、はぁ。
『済まん、
「ヒューリュリ様?本能なんですか?相手の好ましい行動って、それ、必ずしも雪ウサギに好ましい行動か、分かりませんよね?」
『……そうなのだ。だから人間の狩りの対象になりやすい。また
それはそうですね。
相手が何時も、楽しい感情でいる訳ではありません。悲しい時の感情、怒りの感情、いろんな感情があるはずです。そんな中で、その場で読んだ断片的な思考を行動に反映させるなんて、ある意味、自殺行為です。
『フ、認メタクハナイモノダナ。若サユエノ過チトイウモノヲ……』
ええっと?何か、仮面を付けた雪ウサギが、一羽、独り言ですか??なんか、自分達の事を言ってません?
あと、そのアイテムは何処から入手してるんですか???
「分かりました。その件は諦めましょう。ですが、あれは何とかならないのですか?」
『済まん、奴らには久方ぶりに口にするご馳走なのだ。許してくれ、
はぁ、そんな事を言われたら、何も言えないじゃないですか。仕方がないですね。
私は花畑をもう一度見回して、大きな溜め息をしました。
今、私の花畑は、丸坊主になっております。私が咲かせた菜の花は勿論、ガーベラやチューリップに至るまで、もう花壇には何もありません。私が咲かせたお花達は、雪ウサギのポンポに入ってしまいました。
花壇には、お花の代わりに、お腹がまん丸くなって眠っている雪ウサギしか居りません。
あああ、私の努力が消えてしまいました。
まあ、いいですけどね。
私には、【スキル▪▶花召喚】が有ります。
一度、種から育てて召喚可能欄に登録された花限定ですが、最初から咲いたお花を召喚する事が出来るのです。
だから、雪ウサギさん達に食べられた花は、直ぐに再生する事が出来るのですが、今、召喚しても、また食べられてしまうだけです。
は?!そうでした。
肝心な事を聞かないといけませんでした。
誰に聞きましょうか。
取り敢えず、鉄人でいいですかね?
「あのぅ、28号さん?あなた達、どのくらい此処に住むつもりなんですか?あと、ご家族は何人いらしゃいます?」
『此処ハ居心地ガ良イノデ、ズット居ル事二シマシタ』
なんですと!?
『家族ハ、私ノ家族ガ千羽、
……は?
『
「ちったぁ、遠慮せんかーい!?」
ま、不味いです。
このままでは召喚したその瞬間から、花壇は丸坊主です。私の生活が、お花召喚の
私の今後のスケジュールは、雪ウサギさん達の
冗談ではありません!
『私ハ、
『私ハ、
『私ハ、
「はぁ?また、増えた!?」
ひゃあああっ、です。どうすればいいの!?
気がついたら、辺りが雪ウサギで埋まっていました。
『私ハ、……』
もう、いいから……。
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