"これから"と"その先に"

とゆうわけで、フィリスが登場したわけだ。

なぜ来たのか、それを語るには長いので割愛させてもらい簡略するとこうだ。



「復活してしまった以上倒さなきゃならない。そもそも、奈落の奥底ヘルヘイム送りしたのに蘇るのはおかしいわ」



あの戦いが再びって考えると感慨深いもんだ。だが、あの時よりも俺は強くなっている簡単に死にやしない。

厄介なのはあの霧、どっからともなくあらわれる。不意に喰らえば主人公石化で終わってしまう。



「どう立ち向かうんだ? そもそも、今回の規模はミッドガルの倍だろ。行けんのかよ」

「大丈夫だ。問題ない」

「問題おおありだろ!? そんな脳筋で決めていいのかよ!?」

「あの霧を防ぐのは私でも不可能、だからこそルークの力を借りたいわけよ」

「俺の力?」

「あら? 私を倒した学園の皆様なら可能じゃない? 想いの力は数倍になるのは分かるしね」



なるほど、その手があったか。

そうとなれば、チャットに書き込むか。

ポチポチとエアーキーボードを打ち込み、送信ボタンを押した。



「よろしくお願いしまぁすっと」

「頼み事に願いを込めないでよ」

「まぁ、離れ島だから来てくれるか分からないからな。ここ南側に位置するしな」

「正反対か、時間かかるけどアビスで何とかなるんじゃ?」

「いやあいつ旅に出やがった」

「はぁ!? あのクソニワトリ何してんのよ!?」

「"まだ見ぬ世界を旅したい"って言い残してグラサン付け皮袋片手にどっかに行った」

「やっぱりあの時、焼き鳥すべきだったわね」



通知音がなり、ウィンドウ内のチャットに浮び上がる文字。


※お知らせ※

"現在在学生は、遠征教習の為。各通知は国を跨ぐのでメッセージ送信は不可能となります。技術管理担当に回線を繋げてメッセージを送信中です"



しばらくするとルクスからメッセージが送られて――――来ずに着信音が鳴り応答ボタンを押した。



「はい」

「ルーク、その話に偽りはないわよね?」

「あぁ」

「魔王復活したって事は、十年前の出来事は平和をもたらしていたけどそれを崩す内容。君自身は参考人として間違いなく"八議会"の裁判に呼ばれるのは承知の上だよね?」

「じゃなきゃメッセージなんて飛ばさないさ、アイツを封じる力が欲しいんだ」

「力を貸したいけど、私も立場的にあれだわ。彼ならいいかもよ?」

「彼?」

「貴方達が戦った、学園最強だったギルよ。まぁ話を通さなくても勝手に戦地に向かってるはずよ」



あの力に飢えたバカか、最後に魔力使い果たして無力魔力ロストした。

確か一ヶ月入院してたって話だよな。

ん? となればあの爆乳の子も来てるよな?



パキパキ。



俺は後ろを振り返ると、やはりあの爆乳を揺らしたフェイが目線に止まる。



「あれ? ルーク君!?」

「フェイだよな、確か」

「確かって酷いよ!! フェイちゃんでふ!!」

「ルークの座標をフェイに渡しといたよ。この先は私なりに支援するけど、くれぐれも気をつけてね。特に金髪の片剣使いには」

「金髪の片手剣使い?」

「とある大手ギルドの一人よ、まぁおっさんだけど用心するんだよ」

「はーい」

「じゃ、私はちょっとやる事あるからまたね」



通話が切れた、俺はウィンドウを閉じた。

さて、フェイに敵視をする二名の女子をどうするかな。




「な、何こいつ!?」

「すごく、胸が大きいです」

「へ?」

「なんでそんな大きいのよその胸!!」



フィリス容赦なく乳を触りもぎちぎるように鷲掴みする。



「ひゃっ!? ち、ちょっと何するのよ!?」

「その乳をよこしなさい!!」

「んっ! だ、だめぇ!! そんなに強引に引っ張らないでぇ!!」



な、なんというシーンを見てるんだ俺は!?

眼福にも程がある、やばいやばい。

そして、鼻の下から滴る血が物語る。

止める勇気あれば、救われるだろう。

しかしだ、百合に挟まるとミンチにされるから不要に立ち入れない。



あぁ―――なんてもどかしいんだ。



そんな悟り顔に容赦ない一撃が顔に的中する。ソラのドロップキックだ、果てしなく吹き飛ばされた俺は地をころがった。



「変態は、滅するべき!!」



そんな一言に、俺の顔は―――あれ? 顔どこに置いたっけ? みたいな崩れた顔で言う。



「へ、変態であることは真面目でもあるんだ!! くっ、ある意味前が見えねぇ!!」



こうして、次なる問題を打開する人々が――――集う。

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