他校生と交流

場所を移して、少しばかり木々がある場所まで戻った。



「さて、君の名前は?」

「僕はソラ。 アールズヘルムの特設学園の中等部生です。君は?」

「俺はヨツンヘイムにあるスノー学園生さ」



その名前を聞くと驚く表情を浮かべる、理由は簡単でスノープ校長はちょっとした有名な人。なんでも、今の技術を広めた一人らしい。




当然、ソラが右手に持つ武器は魔力を動力とした武器―――――。



綺麗な青い色の刀身で軽く振るとブォンっと効果音がなる。なるほど、これが錬金術の武器ってわけか。



「ルークの武器は――――ってないの?」

「ふ、忘れてきた」

「忘れた割に何そのすました顔!?」



忘れたわけじゃない、部屋に忘れてきたんだ。必要ないって思ってたばかりにな。



「ないなら戦えないね。なら、僕の剣かそうかな」



すると、ソラが護身用だろうか? 刀身が無い剣を一本ポケットから取り出した。

それをソラはそれを投げて、俺は受け取った。



「それ、大事な武器だから壊さないでね。握れば刀身が出るから」

「握れば――――ね?」



俺は握ってみた、何故か虚しい気持ちが溢れた。ながらかと魔力がないことを今更痛感した。いや、あるではないか? 神殺し力。

だが、あれは魔力じゃない。俺の能力に値する物だ。あぁ、なんという理不尽。



「何に浸ってんのよ?」

「魔力なし」

「はい?」

「見て分からないのか? ほら、握ったのに刀身エロく生えてこないだろ」

「ちょっと何言ってんのよ!? 変態は今やめてよバカ!!」



中学生ロリは、色々興味を持つから少し変態なこと並べたら赤面するピュア。

あぁ、俺の心はいつから穢れてましたっけ? 癒しってきっとこうゆうことなんだろうな。



若いっていいなぁ―――二歳ぐらいしか違わないはずなんだけどなぁ。



「軽い冗談はさておき、戦えないぞ?」

「うっ!? 僕はいつでも大丈夫。 君達はいつまでいるの?」

「分からん」

「え?」

「そういや、先生なんも言わずに消えたからな」

「なんという放任主義!?」

「まぁ、俺達に出来ることが課題だから。そいつ終わるまで入るさ」



サテラそういや別の要件あるとか言ってたな、珍しくダラダラしてないから変だな。



少し考えたが、よく分からないの結露。

ソラはあどけない顔で俺を見ている、ふむこんな妹―――――。




『――――お兄ちゃん!! ――――っ!!』




俺はハッとした顔をする、ソラはビクッとする。そういや、転生する前―――妹居たよな。

確か、ソラみたいな感じのが。

あれ? いつから思い出せなくなってた? おかしい、記憶は割と自信あったのに。



ソラの顔を眺める、なにやら照れくさそうにモジモジする。



「な、なんですか? 僕の顔になんかついてる?」



転生する前から。両親は分かるが、兄妹に関しては黒く塗られたページの様に思い返せない。



「変だ」

「へ、変?」

「あぁ、実に変だ」

「ど、どこら辺が?」

「俺の記憶が」

「え?」



ソラの反応は「こいつなに言ってるんだ?」的な目線だ。正しいぞ。俺も今更思い出して口にしたんだからな。

どうゆう事だこれ? 記憶消去はフィリス確かしなくて転生後一時的に失われるけどすぐ蘇るって言われたけど――――? ありえない。

なんでそこだけ分からないんだろう。



俺の渋めの表情に、ソラは心配そうな表情を浮かべて言った。



「大丈夫ですか? なんか顔色優れてないよ」

「え? あ、あぁ。大丈夫だ」



とりあえずフィリスにあとで聞こうか、当然魔力がない理由もな。

っと思い一本前に進んだ瞬間、珍しく脚が縺れてソラに覆い被さる様に倒れた。



「ち、ちょっと!? だ、大丈夫なの!?」

「すまん、悪気はないんだ。 なんかうまく力入らなくて」



ソラの頬は赤面で赤みがある、息がかかる距離に顔が近い。とゆうか何故か涙目だ。



「あ、あの! こ、こんなことされたの初めてだからど、どうしたらいいんですかぁ?!」



俺の脳内は悟りを開くが―――いかんいかん!! 煩悩を押えよう、胸板に柔らかいの二つあるが我慢だ。



「普通に押し返してくれないか?」



ギリギリな理性で言った俺、ソラは頷いて横に押して転がした。

森林の深緑が視界に映りこんだ、ちょっと一安心する。




「うぅぅぅぅ!!」



なんか呻き声の様なのが聞こえる。

しばらくすると、ソラの顔が映り込む。

まだ顔が赤みあるが、手を差し伸べてこう言った。



「僕普段なら男子を蹴飛ばすんだけど、ルークには出来なかった。びっくりしたのもあるけど、その、大丈夫なの?」



俺はその手を掴んでソラが引っ張り、ゆっくりと立ち上がって言う。



「大丈夫だけど、すまんなんか歩けそうもない」

「なら肩を貸すよ」

「なんか悪いな」



身長差は十センチほどあるが、左手は腰に腕を首を通して右手に掴むソラ。二人はゆっくりと歩きだした。








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