コルネの秘密
魔法少女見たくなったな、しかも十年前より可愛さ増してる。ロリから進化とはこんな尊いのか。けど不思議な物だ、なぜ変身出来るのか――――。
サテラの合図で、互い動き始める。
シルヴィアの武器は刀、東洋に伝わる武器だけど魔力から作る刀身ではなくてごく普通の鉄製の武器だ。素手のコルネには少し不利であるが―――。
「あんなイキイキした目するんだな」
「コルネは、戦う為に作られた兵器です」
「兵器? 作られた?」
「はい、疑問抱かれても無理ないです。コルネの過去を少しだけ語りましょうか―――」
コルネは、ある国の末っ子女王でした。
父や母は可愛がっていて、
そんな日々を三年、そんなある日―――。
『きゃぁぁぁぁ―――!!』
『と、父さんやめて―――あぁぁぁ!!』
コルネの父は、兄姉を次々と殺しました。
豹変したその顔に、兵士達は気が引けて止められなかった。次の日、また、次の日。
兄姉達が次々と殺され、会わない日が増えていき、コルネの母は病になり寝込みました。
それでも父の暴走が止まりませんでした。
最終的に、コルネ母とコルネだけが生き残りました。この出来事で約一年。
この国の名前は次第に別の名前で呼ばれる様になりました。
それが、死の国っと――――。
母が亡くなったの同時に、狂う様な笑いをする様になったり、殺した人々と架空で会話してたり、虚無感や恐怖心に狩られて酒を毎晩飲むようになり―――気付けば、父は狂気となり国に住む住人に多額の税を払わせる様なとんでもない人物になりました。
そこで、ある話が持ち上がります。
それが、コルネを検体者として提供する事だった。多額のお金と名誉が手に入ると、これだけで愛しの愛娘を普通なら渡さないでしょう。けど、父は名誉も借金しかないので愛娘を被験者として連れていきました。
その後、コルネの父は魔法省に殺されました。
それから、コルネが精霊魔法を扱えるようになり私と出会いました。常に精霊を召喚したままは魔力が尽きてしまいますが、コルネは無限に魔力があるのでその力を上手く使ってとある施設から抜け出して、ミッドガルに逃げました。
殉教者の教会で身寄りがない私達を暖かく迎え入れてくれました。その時に"XIII教会"と呼ばれる人々も暮らしていました。
「いやまて、XIII教会ってなんだ?!」
「XIII教会とは、十三の教祖が一つの組織です。もちろん影響力などの強さを表すんですよ。その中で"キャサリン"は"IV"ですよ。シンシアとバーバラは殉教者の下僕です」
あの強さでも"IV"と言うと俺は言葉を失う。
父よりも強い、それだけ神を崇めていたからか? いや、そんなもんじゃないだろうな。
続けるようにユズは口を開き言う。
「殉教者は神に近い存在と言っても過言ではありません。なぜなら神から
「神から?」
「はい、コルネはその力に対抗する為に作られた存在です。ただ、神を超える力は身を滅ぼします。研究者達がそこで辞めたのはそう感じたからでしょう」
コルネはどう感じてどう思って生きてるんだろうか? っと思ってしまった。
確かに父が狂い、兄姉は殺されて、被験者にされて、殉教者の教会に育てられた。
普通に気丈に振る舞っていたとしても、どっかで泣いて崩れるだろう。
それなのに――――。
「やぁ!!」
「まだまだ!!」
あんな無理してまで、頑張る理由ってなんだろうな。 っと思いながら俺はシルヴィアとコルネの戦いを眺める。
「私は、コルネの正反対の性格です。 私がこれだけルークに近づいてるのは気にしてる証拠です」
「そうなの?」
「はい、精霊の私でさえ落ち着くぐらいです」
不意に俺の手を握るユズ、無駄に緊張していると巻いていた包帯から青い光が放たれて何かを召喚してしまった。
「あー、かゆかゆ。ったく留守番は辛いなぁ」
謎に包まれたワイルドチキンがその姿を表したが、デブチキンになっていた。
ユズヨダレが流れて、目を輝かせて言った。
「これ食べてもいいですか!?」
「ダメだろ、ワイルドチキンなぜ出た」
「誰だ俺を呼ぶやつは? あれ、ここは女神の部屋じゃねぇな?!」
「や、焼き鳥―――じゅるり」
「なにやら、嫌な気配が。俺はワイルドなチキン肉体があるぎり――――コケッ!?」
ユズの目が光る、これまで見た事がない顔だ。好物は焼き鳥のねぎまである、食べたい欲がワイルドチキンを襲う。
「ま、まてまて!! 早まるな!! 出番無さすぎて太ったが、食べても美味しくはねぇ!!」
「私の好物は逃がさない。 例えルークだろうとも譲らない!!」
「こ、この感覚は!? き、貴様精霊か!! まてまてまて早まるなぁァァァ!!」
「毛皮を剥いで」
「ぎやぁぁぁぁぁぁぁ―――!!」
容赦ないユズだった。
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