二章異世界転生
生まれた世界
異世界転生とは、肉体をいちからやり直すみたいなものである。
つまり、俺は異世界転生人として新たな生命として誕生するわけだ。
「おぉ!? 我が息子よ、良くぞ生きててくれた!!」
その目覚めた世界はなんと言っくても貧相の小さな村だった。
視野はボロボロな民家で筋肉質な父は満面な笑みだった。母親は爆乳エルフとなんだけどな。
母子母体が瀕死ギリギリだったらしいが、まぁ死なずに済んだから安堵の笑みだろう。
「名前何にするあなた?」
「そうだな、ルークでどうだ?」
「いいわね、貴方にそっくりな英雄になって欲しいわ」
「なるさ、俺の息子だもんな」
まだ生まれたてなわけで時間の経過を少しばかり早めよう。
一歳の頃、魔法の本をしきりに見ていた。
魔法の原理は複雑だけど、生きる為には必要だろうって読んでたら母に怒られた。
二歳の頃、初めて外に出た周りが木々で自然豊か。初めて手にした大人用の斧を片手で持ち上げた。父、驚いた顔して腰抜かす。
なお魔法が出来ない。
三歳の頃、地元の子達と触れ合う。そこでその村の事を色々と知る内にフィリスは隣村に居ると判明する。さすが女神様!!
なお魔法が―――以下略。
四歳の頃、この世界ユグドラシルであり隣街のこの村は支配下だと知る。隣街ミットガルと呼ばれる人類住む世界。他に九つの世界があるらしい。その内の三つがラグナロクで消された。
なお――――以下略。
ミッドガルの東側に、位置する妖精族が住むとされてるアールズヘイム。母はその世界の出身で人界に行く為にエルフと関係を切った。本来は人間と妖精にあたるエルフは、結婚はしてはならないと言う掟があったらしい。いやそれよりも大事な――――。
この小さな村は、違反した人々とハーフエルフ達が住んで法に縛られない穏やかな時間を過してる様だ。
そして、五歳になった俺は父と共に魔物狩りに連れていかれる日を迎えた。
「ルーク、二歳の頃軽く持ち上げた斧を見て確信していた。剣筋も中々、さすが我が子」
「父さん、よしてくれよ。まだこんなもんじゃ倒せない」
「ガハハ―――!! にしても、お前神を倒すとか言い出して、夢物語にも程があるって思ってたが。俺に剣を教わってようやく形になったがまだまだ雑だが、魔物ぐらいは倒せるはずさ」
本来の力を引き出せないが、武器が軽すぎて振り回すと剣閃見えないが雑らしい。
父と木剣で手解きされて、まぁ半年は過ぎたがまだまだ勝てない。それより俺は他のことでプルプル震えていた。いや、だからさ―――。
「なんで魔法使えねぇねんだよぉぉぉぉ!!」
五歳児だぞ!? いい加減初等魔法マスターしたい年頃なんだよぉぉぉぉ――――!!
切実ッ! 世界は不公平とよく言うがッ!
こんな悲しいことあっていいのかッ!!
嘆きの心の叫びに、幼い少女の声が飛ぶ。
「お兄ちゃん」
「あ、ルナ。ダメだろ家にいなきゃ」
「えへへ」
「しょうがない子だなぁ」
ルナの手を繋ぐ癒しの塊か! 我が妹よ!!
対して両親、イチャラブを見せつける。見てる側からしたら恥ずかしいからねこれ!!
妹ルナは二個下の三歳児、生まれる前は毎晩夜の営みを聞いてる我の気持ちをどうか察してくれ。ルナは、両腕に抱えてる本は"魔法書"である。
「お兄ちゃん、私に魔法おしえて」
「いいけど、なんでまた」
「お兄ちゃん見たくなりたい」
お兄ちゃんは、魔法使えないんだ。
だからこそ妹に手解きするか。
ものの一時間で、火の魔法を一瞬で覚えた。
「えーと"ふぁいあー"」
なんか挫折感と何かが心を侵略したぞ? お?
まぁいいルナが放った小さな火の玉は父に的中した。
「うぉぉぉ!!? 燃えたぎる想いとはこれか!!」
「貴方!?実際に燃えてるわよ!!」
「え? あちち!!」
任務遂行、ルナ様はは家に向かって歩いて行く。なんとマイペースな。
父は転がり火を消して、母はパタパタと家に走って行った。
後ろ姿がまだ若すぎる母だか、年齢からして百五十歳で低身長なので父の性癖が刺さった。
「ルークよ! 父を助けろ!!」
「しらん」
「くっ!? 反抗期到来!? 嫌だァァァ!! 父をいじめるなぁァァァ!!」
「あ、そう」
「うぅ、そんな父に素っ気ない態度は悲しいぞ!!」
アルフ村、ここが俺達が住んでる村の名前。
ここから少し離れた街が主要都市ミットガルド。
世界と街の名前は同じだから、使い分けは難しい難点だ。
それでいつもの場所は、アルフ村から数分の距離にある密林だ。当然ある人の待ち合わせの場所でもある。
「龍騎じゃなかった、ルーク!!」
黒髪の少女となったフィリスもハーフエルフとして人界に転生した。
あげた装飾は変わらず前髪に付けている、フィリスを見つけたのは一通の手紙。
文は異世界なので解読不可だが、何となく理解出来た。誰かと。
「フィリス、会うまで五年かかったな」
俺達は再会を果たしたんだ。
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