戦争について考えさせられる作品です。心霊写真は怖いですが、考え方次第で見方が変わってきますよね。写り込んだ彼の訴えかけたい気持ちが届いてきそうです。
大人はなんで幽霊を見ないのか。それは、大きくなるにつれて世界が固定されて、異質な存在や気持ちを理解できなくなっていくから。そう、思っていました。呪いには悲しみが。怒りには愛があるように、幽霊には大きな想念がある。今でこそ持っておきたい観点がここにあります。
冒頭にも仰っていたように、「ただの過去」として切り捨てるにはあまりにも濃い話だと感じました。「戦争は悲しいこと」で停滞せず、「では戦争を起こさないため何をするべきなのかを」考えるきっかけになった気がします。
こんな素敵な小説を見たことがありません!世間は心霊写真をまるで娯楽のようにして、騒ぎ立てますが、これはそれに対する批判と感じられました!素敵!とても美しい!先生と呼ばせてください!