主人公の佐古川歩は福岡県にある障害者支援施設「おおぞら」に勤務している青年。
そこへ、下半身不随により通所することになった鴻野尚也。
歩が尚也に声をかけるが、尚也から返事はなく、笑顔もなかった。どうにか尚也の心を開き、笑顔を取り戻そうと、歩は日々奮闘する。
施設の現場をリアルに描いた作品だが、内容は決して重いものではない。改めて、人とどう接したら良いのだろうかと考えさせられる作品でもある。
また、作中に多く博多弁が登場するが、他県の人が読んでも意味が分かる程度の方言なので、読んでいて苦にはならないだろう。逆に、ご当地感覚が増すことで、施設の現場をよりリアリティに、また、よりライトに読者へ伝えることが出来ているのかもしれない。
感動あり、そして、時々笑いもあり。
オタクで頑張り屋の青年と、心身のリハビリに励む少年の成長物語を、あなたも是非ライトな気持ちでお読みになってください。