第4話 母続き

父が望んだので、つくったスナックと保険の仕事で父の借金を返した。

スナック経営で母は21歳のヤクザと付き合う。母は38歳。

母は私や妹、弟に隠していたが、そんなもん

だいたい分かる。DV彼氏で母の顔が腫れてる時もあった。彼氏が覚醒で暴れ警察沙汰にもなった。

私が一番びっくりしたのは、お店のクローゼットを掃除していたときに、靴の箱があり、重いのであけてみたら、本物の銃があたったこと。

見なかったことにして、あったとこに置いた。

ヤクザ彼氏が警察のお世話になって、2年ほど刑務所に入った。

彼が出てきたときは、借金も返し、バブル期で前の土地にワンルームマンションを建てたので、そこに住まわせてた。彼の仕事がうまくいかず、また殴られたりするので、母は家から逃げた。私は彼にマンションから出ていかないと警察に言うと伝え、出ていってもらった。

バブルが弾けて、マンションやスナックビルを銀行に言われるまま建てた母は、返せなくなり、父の借金では残った土地もマンションもスナックビルも、借金の方にとられた。

妹と弟と話合って、もともと父の借金でなくなったもんやから良いけど、母が働く場所をあげたくて

お金の工面が出来る私が200万と2番目妹が300万出して、唯一残った借家を改装して居酒屋兼住居にした。

ヤクザ彼氏とは母が50歳くらいまで続いて

その後、どうなったか聞いていない

母は今、75歳。

脳梗塞で5年前に右足が動かなくなり、リハビリで歩けるようになったが、前のように歩けない。

居酒屋は一見さんお断りの決まった人しか来ないお店を、リハビリがてら営んでいる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

奇な人達 @miyukinei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ