第23話 本性

 次の日、あおいはドキドキしながら登校した。こうきが、友達と話していた。こうきの近くまで来ると、あおいは耳を疑った。

 「昨日さー、さちこからラブレター貰ったんだよね~。てか、マジキモくね?さちことかマジ無いわ~。」

 あおいは、人を外見でしか見ないこうきに憤怒した。あおいは、悔しくて、「あれ、冗談だから。」とこうきに、告げた。

 その日の放課後の事だった。あおいは、まさるという男の子から屋上に呼び出された。このパターンって、やっぱり、告白されるのかな?と思い、屋上へ足を運んだ。まさるは、かっこいいとも、かっこ悪いとも言えない普通の男の子であった。あおいの勘は当たっていた。まさるは、どぎまぎしながら、あおいに、告白した。「さちこちゃん!ずっと前から好きでした!僕と付き合って下さい!」心の準備はしていたものの、いざ告白されると、あおいの胸は高鳴った。まあ、イケメンではないけど、付き合って見るか。私も、人を外見で見ようとしていた。この世界に、好きって言ってくれる人がいるって事は、素晴らしいことじゃない。そう思い、あおいは、まさるの告白を受け入れた。まさるは、デートの約束をしてきた。明日の土曜日に買い物に行くことになった。あおいは、さちこの体ではあったが、初めて彼氏が出来たことに喜んだ。

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