第21話 17歳

 あおいは、直ぐに実行に移すことにした。まずは、イケメン探し。あおいは100年の間彼氏が一度も出来た事がなかった。悔いの無い人生にするには、恋愛を経験するしかない。そう考えたのだった。「そうだな~。どうせなら、青春時代!高校生ってとこかな。」そう言って、あおいは、自分の母校へと足を運ばせた。校舎は、自分が通っていた頃からすると、随分と古びていた。自分がいかに歳を取ったのか痛感した。「イケメン〜。イケメン〜。」とあおいはスキップしながら教室を見て回った。一人のイケメンにあおいの目は釘付けになった。足が長い。スマート。イケメン!あおいは、この子に決めた!と、心のなかで叫んだ。

 さて、どうやって彼と恋仲になろうか?あおいは、彼に向けられている視線に気がついた。その女の子は、けして美人とも、かわいいとも言えない素朴な感じの女の子であった。しかし、あおいは鋭く察した。あの子、彼に恋してる。あおいは、美人か、かわいい女の子に乗り移った方が、彼と恋仲になれる可能性は高いと思ったが、その女の子の事が気になった。そして、あおいは決めた。あの女の子に乗り移って、彼を落とす!と。とりあえず、あおいは女の子に、乗り移ることにした。手を握ると“ドクンッ”と、乗り移ることに成功した。学生証を見てみると、女の子の名前は、“さちこ”といった。それから、あおいの恋愛大作戦が始まるのであった。

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