第15話 アルコール依存症
あおいは手足の痺れに悩まされていた。健康な体を取り戻すため、色々な病院に通った。しかし、神経がやられていて、医者はどうすることも出来なかった。
しばらくそんな生活を続けていたあおいであったが、またお酒を飲むようになった。
朝から、缶酎ハイ、ビール、ワイン等を10本程買い、飲んだくれの生活が始まった。両親は、ほとんど仕事に行っていたため、気づかれることはなかった。焼酎自殺の件があってか、缶酎ハイは飲めても焼酎だけは手が出なかった。お小遣いがなかったので、毎日、母親の財布から千円程、拝借した。セブンスターは高かった為、ショートホープを吸うようになった。略すると“短い望み”ふん。私には、もってこいのネーミングだ。先の事を考えるのが怖かった。このままずっと障害を抱えて生きていくのかと思うと、酒を飲まずにはいられなかった。かわいいショートホープの箱を見ながら、「長助、、、あいつもこのくらいの大きさだったっけ?」と鼻で笑った。
ショートホープに火を付け、缶酎ハイに口をつけた。あおいは、近くにあったクマのぬいぐるみを手に取り、こうつぶやいた。
「人だからね。私は、人だから。あはは。」あおいのショートホープは根本まで燃え尽きようとしていた。
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