第6話 夢


 夢の中、私は、全力疾走していた。何から逃げているんだと後ろを振り返る。すると、スキンヘッドのヤクザが私を追いかけている。ヤクザは拳銃を手に取り、私に向けて発砲した。「パン。パン。」と乾いた音が鳴り響いた。私は、胴体と足を撃たれてしまった。しかし、なぜか死なない。そのまま全力疾走している。

 はっと、目が覚めた。しかし何かが違う。目が覚めているはずなのに体が動かない。金縛りだ。金縛りは以前に経験したことがあったから、そこまで驚くことはなかった。その時は、体の上におっさんが馬乗りになって、身動きが取れなかった。今回はおっさんはいなかった。

 しばらくすると、急に、バレーボール位の黒い球体が顔の上に現れた。早く終われよ〜。と心の中で思っていると、黒い球体が喋った。「舐めろ。」

 はあ〜。と、今回も意味が分からん奴が出てきたなと、思った。すると、球体はどんどん私の顔に近づいてくる。唇の寸前まで来た。私は諦めて、その球体の言うことに従うことにした。球体は、ザラザラしていた。

 それで私は開放された。体が、動くようになったのだ。カーテンを開けると、真夏の太陽が昇ろうとしていた。私の服は汗でびっしょりになっていた。2日目が始まる。

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