なるほど、良い漢方は「良薬口に苦し」ではないのですね。病を治すのではなく人を治すというのでしょうか、西洋医学と違った温かみが強調されていて印象的です。
そして読者待望の(?)病の描写、グロテスクなのに美しさを感じる筆致が流石の一言ですね。「血を吸いあげて紅い梅を咲かせているのか」のところ、ゾクリとします。
「頭のなかで竹簡が解かれる」くだりも、アニメになった時のそうした演出が目に浮かぶようでした。ずらっと並んだ墨文字の漢文が脳内でスクロールして、該当箇所の文字が金色に光るみたいな。
他の人に比べると慧玲ちゃんの話をしっかり聴いてくれそうな雪梅さん。彼女が最初の理解者になってくれたらいいですね。
作者からの返信
板野さま
いつもありがとうございます。この漢方の御話は実話で、自身の身体に適した漢方だと不思議と苦味を感じず、むしろ旨く感じるそうです。他のひと(家族など)が舐めると苦くて噎せかえるほどだというのに、患者にとっては旨い……とても興味深いなあとおもいます。漢方だけではなく、普通に暮らしているなかでも、無性に「蜜柑が食べたい!」というときはビタミンCが不足していたり、「牡蠣が食べたい」ときは亜鉛が足らなくなっていたり……という経験があります。
どれくらい描写をいれるのか、がかなり悩みました。あまり冗長にするわけにもいかないので……程よくグロく、ちゃんと綺麗に。を心掛けたので、そのように仰っていただけて嬉しいです。
竹簡のあたりもこだわりどころだったので、拾っていただけて嬉しいです。さすがは板野さんですね(*^^*)
脚が梅の木になる病とは……美しい病な気もしますが、なってしまった本人からすれば恐ろしくてたまらないでしょうね……。
病への絶望からか雪梅嬪はきつい女性に見えましたたが、意外と本来は知的好奇心が旺盛な人なのでしょうか✨
慧玲ちゃんもどんどんいろんな面が見えてきて楽しいです。「胸が大きい=良いお乳が出そう」と考えているところが微笑ましくて笑ってしまいました٩(>ω<*)و
作者からの返信
松宮かさねさん、ありがとうございます。
美しい病……だからこそ保たれた誇りもあれば、はく奪された誇りもあり……彼女はいま、かんじがらめの紐に縺れているような心境だとおもいます。舞を愛する姫だからこそ、脚が動かなくなるのは辛いはず。どうか引き続き、雪梅嬪の毒の「もと」にある秘密を紐解いていただければ嬉しいです。
慧玲は恋愛的なものに興味が薄い……ので、「胸が大きい=よいお乳」「おしりが大きい=安産」という割と古い考えかたです。でも「御胸が慎ましい=肩こりをしない」「おしりが小さい=しっかりと運動をして鍛えている」という、なんにしてもプラス解釈します、たぶん笑
編集済
また読ませていただきました。美しい風景とは裏腹に、ドロドロした女性陣の嫉妬というのはどこにでもあるのですねえ……。しかも表面上は媚びへつらうという一番嫌なパターン。彗玲が辛辣になる気持ちも分かります。
……と、思ってたらご本人も噂に違わぬなかなかキツイ性格でいらっしゃいました(苦笑)言いたいことをズバズバ言う分裏がないとも言えるでしょうが、これは実力を示さなければ認めてもらえそうにありませんね。治したら一転、認めてもらえそうな気もしますが……。
美しい女性から美しい花、となると絵物語になりそうですが、複雑な毒が絡み合っているとなると治療は困難そうですね。彗玲はこれをどうとらえているのか、次回も楽しみです。
作者からの返信
刀綱一實さま
引き続き、お読みくださいましてありがとうございます。
雪梅はとってもきっつい性格はしていますが、情の厚い女性なので、安心して読み進めてくださいね(*^^*)
どろどろとした後宮ではありますが、女と女の諍いや蹴落としあいよりも奇病や毒(これには陰謀も含まれますが)に重きをおいて執筆いたしました。そのあたりの要素が苦手な読者様にも楽しんでいただけるとおもっております(*^^*)
いかなる理由があって、雪梅はこのような毒疫を患ってしまったのか……引き続きお楽しみいただければ幸甚です。